2020年12月28日月曜日

知ってそうで知らなかった ほんとうの株のしくみ  山口楊兵

 わかりやすい説明で書かれていて、構造をシンプルにしてるから頭に残りやすかった。





株はいろいろあるけれど、バリュー株とはつまるところ以下の特徴を有する。
  • 価値と価格に差が存在する
  • 修正されるStoryの有無

企業価値の算定のプロセス
  1. 企業は丸ごと評価する
  2. 企業の価値はその「企業の事業価値」と「持っている資産」を足したもの

あとBSは何回も手書きで図式化しろというのは心に残った。何事も手で書いて頭で考えないと血肉として脳に残らないのは納得した。


2020年12月26日土曜日

出世の法則 財界・官界のトップから日銀総裁まで 岸宣仁

 

読売新聞の経済部に配属された記者が、これまでの取材メモから出世の法則をまとめた書籍。



いつの時代も組織に属する以上、出世に関わるソフトスキルは必須になります。外資系の会社組織に属していても、権力構造が原因で組織全体の論理が異なるだけな気がしています。

鎌倉時代から唱えられる「御恩と奉公」ですが、奉公をしても御恩を与えられずに、裏切られる/組織の犠牲になることもあるので誰に献身するかの見極めが鍵なんでしょう。ジョブ型組織構造なのに、メンバーシップ型組織文化な会社だと「ババを引く」場合、能力があったとしても、その会社の人事サイクル分の期間は(金銭的に)報われません。同時に、「ラッキーカード」を引いたように思えても、待遇に反映されずに承認で対処される落とし穴もあります。

社内政治は相対的に決まるわけです。絶対的な基準なんか存在しないですし、人事制度なんて例外はいくらでもつくれるもんです。規範から距離を置いた組織人の生き方には、それ相応のリスクを背負う構造になっているんでしょう。


2020年12月21日月曜日

80’s ある80年代の物語


橘さんの自叙伝です。1980年代のバブル前の日本の状況が描かれつつも、ポストモダンの色のある文体で淡々と描写している物語です。


ポストモダンで思い出したのですが、当時の大学受験で小論文を指導していた人はポストモダンの影響をモロに受けて教育業界に来たような人でした。冷静に考えると、現代だとああいう構造主義的な考え方に傾聴するとちょっとサラリーマン社会から距離を置かざるを得ないでしょう。当時は新自由主義的な考え方をベースにしながら、市場の失敗を第三セクターが補う論の展開が多かったです。が、もし自分が小論文入試を受けるなら「世代間格差・負担をどう折り合いつける」点に落とし込む論理展開になる気がします。

エデンの園を目指して歩き回った先に、本当に楽園はあるのでしょうか。その解答を80’sは随筆ながら伝えてくれる本でした。


2020年12月12日土曜日

勝つ投資 負けない投資 片山晃

 

個別株投資家として有名な五月さんとファンマネの小松さんによる株に関する話。五月さん2014か2015年のバイト先に来ていたので、一度はお会いしたことがあるw



内容は超まともです。
  • ドルコスト平均法
    • 取得期間の平均価格で株を買える
    • つまり、定額で購入>定量で購入
  • テクニカル分析
    • 移動平均(50/100/200日)
    • 一目均衡表(基準線・転換線)
    • RSI=Relative strength index(総対力指数): 50を中心として0〜100までの指数に転換し、株価が現在どの位置にあるか
  • リスクは確率変数であるため、相関係数が必要
  • 低PER・低PBRで買っても大きなリターンは得られない
    • 割安株の定義
    • 中小小型を選ぶ背後にあるテーマ
  • ストーリーはシンプルであるべき
  • 自分都合でポジションを動かさない


2020年10月17日土曜日

コンサルを超える 問題解決と価値創造の全技法 名和高司

 

読了。基本的なフレームワークの紹介にとどまらずに、実際はどう利用しているかまで踏み込んで説明している。ポーターのファイブフォースやBCGのPPMマトリックスが、構造主義から来ている点を解説し、その限界を指摘している。要は、ポストモダンの時代が科学技術の進歩によって駆逐されたのが、経営の世界でも当たり前になっている。脱学習(Lean startup, U理論)がなんで注目されているかの背景もわかった。


  • Flip the coinではなく、現象を引き起こしている本質的問題を明らかにすること=問題を構造化する
  • Why not yet? (なぜ、それがまだできていないのか?)に対する解を出せているのかが肝 




が、「適切な論点を設定する点と正しい軸で構造を規定する点」はまだまだサラリーマンで生きていくには十分すぎるスキルなんでしょう。週末に、今やっていることに疑問を持って一歩引いてみてみること、学んだことや疑問に思ったことを書き留めることは、さっそく実践してみようと思いました。


2020年10月3日土曜日

ネットビジネス進化論 何が「成功」をもたらすのか 尾原和啓

 

2000年から20年間のネットビジネスを体系化した本になります。尾原和啓さん自身のキャリアがネットの最前線に張っていた方なので、肌感覚と説明が一致します。ただ、最新の情報は取り込めていないです。

  • 基本的な戦略は、「純粋想起」の入り口を抑えることで、Winner takes allといった勝者になれる(to C系のAdはめっちゃ大量に流す理由はこれが背景ですね~)
  • コストとして払っている対価は以下に分類される
    • 情報そのものの価値
    • すぐに情報が手に入る価値
    • 不安なく正しい情報が手に入る価値
  • 機能価値から感情価値に移行が起きている
  • Attention economyでいくのか、Intention economyでいくのかを決めるべき
  • サブスクリプション
    • Unit economicsを考える。LTV(Life time value)>CVC(Customer acquisition cost)になるところまで、広告宣伝費をぶっ込める。
  • 新規事業を成功に導く要因 by ビル・グロス
    • Idea: 28%
    • Team: 32%
    • Business model: 24%
    • Funding: 14%
    • Timing: 42%

最後の「結局、波に乗れるか」は、本当どこかしこでも言われているので、真実なんでしょう。まだビッグウェーブが来ていない私は、今後どうすればいいんでしょうか......(笑)


2020年9月30日水曜日

戦略「脳」を鍛える 御立尚資


転職エージェントのおススメ書籍に入っていました(笑)

こう考えると、今の会社で「ブランドストラテジー」と称されるのは厳密な事業戦略ではないという。「資源ベースからある程度変数が絞り込まれた状態で、会社のFinancial Operation modelの中でどう満たす戦略」を考えている、と。ま、若手なのでそんなもんですね。



Formula
  1. ユニークな戦略=定石+インサイト
  2. ユニークな戦略=定石+(Speed x レンズ)
  3. ユニークな戦略=戦略のエッセンス+〔{(Pattern認識+グラフ発想) x Shadow boxing}×(拡散レンズ+フォーカスレンズ+ヒネリレンズ)〕
レンズの使い方
  • 拡散:ホワイトスペースの活用、Value chainの拡大、進化論で考える
  • フォーカス:ユーザーになりきる、テコを効かせる、ツボを押さえる
  • ヒネリ:逆張りする、特異点を探す、アナロジーで考える
戦略論必須コンセプトワード
  • コスト系:スケールカーブ、Experience カーブ、コストビヘイビア、固定費・変動費、スケール・スコープ
  • 顧客系:Segmentation、スイッチングコスト、Loyalty Brand
  • 構造系:V字カーブ、アドバンテージ・マトリクス、Deconstruction(事業モデルをValue chainから見直す)
    • 収益性と規模
    • アドバンテージ・マトリクス:戦略変数の数 x 優位性構築の可能性
  • 競争パターン系:ファーストムーバーアドバンテージ(先行利得)、プリエンプティブ・アタック先制攻撃
  • 組織能力系:タイムベース競争、組織学習、ナレッジマネジメント

グラフ発想することで思考のショートカットが可能になる
定石パターン認識=コンセプトワード+実例+グラフイメージ


なお、これまでの経験上、マーケティング戦略だけでBusiness turn aroundを成し遂げたケースは見たことがないです。やはり事業戦略をどう構築するかが結果を出すためには必須スキルだと痛感します。

グローバルでCotyがKKRにWellaを売却していますが(2016年にP&GからCotyに売却)、どう再建していくのか気になります。

FA&Pのトップが元PでAnalystを募集中とのことです。


2020年9月5日土曜日

カスタマーサクセスとは何か――日本企業にこそ必要な「これからの顧客との付き合い方」 弘子 ラザヴィ


デジタル系のコンサルを長年やってきた弘子 ラザヴィさんの本。CSってやつですね。内容はPMっぽいことを説明しています。従来のユニットエコノミクスという考え方(規模の経済)とは別の世界でデジタルのビジネスが回っているため、「顧客のLTVを伸ばす考え方になるため、CMの重要性が叫ばれるようになっている」のが、時代背景的に正しい気がしました。


本文中で紹介されていたHBRの記事からの引用なんですが、これはかなり大事なことだと思いました。

  • 期待値を上回るサービスで顧客を感動・満足させてもロイヤルティの向上のインパクトは低い
  • Effortlessを追求することで、ロイヤルティ消滅を防止する方がインパクトは高い

これって要は、Flictionを解消するサービスのほうが競争優位性を構築できるという話になります。となると、結局のところ日常用品のマーケティングと本質はほぼ変わらない気がしますよね。そうすると、「ファンベースマーケティング」とか「顧客のファン化」は幻想(というか広告代理店の謡い文句)なんじゃないかなぁと。

コトラーの言う5A(Affinity)の部分の構築がDigitalの台頭によって重要視されるのはわかるんですが、競争優位が「感情・イメージ」になるビジネスモデルってかなり脆弱なのではないかと。つまり、大手の会社がイメージ向上(?)に広告宣伝費をある程度流すのは妥当だけれども、そこに時間を割くのは筋が悪いのではないかと思ってしまいました。

いくつかのカテゴリーで結果が見れるといいんだけどなー。

2020年8月30日日曜日

完全レベル別30代~50代のための海外投資「超」入門 岡村聡


シンガポールに在住しているらしい岡村聡さんの著作を読みました。他の投資本よりいいことが書いてあって、初心者の私には結構響きました。みんな国内以外の証券口座って開設しているのかな。


  • 為替の推移は物価推移と経常収支(貿易収支、サービス収支、所得収支、経常移転収支)を確認する
  • 投資実績の管理を行い、5年間は継続すること
  • 個人投資家のパフォーマンスは短期売買が多く、損切りラインの設定が肝
  • 投資スタイルを確立していくことが大事

2020年7月4日土曜日

必ず知っておきたい お金の貯め方・使い方[資産運用勉強シリーズ]  岡崎充輝


読了。これは知らない部分がまあまああった。特に、「結婚」にかかる費用は初めて知った(笑)


結婚式ビジネスは、Trial顧客がほとんどだから、法外な値段でOptionつけて売り抜くようなもの。こういう単価の高いビジネスの集客をNetでリボン型で行っているのがリクルート。

ま、いつの時代も結婚式は嫁さんのためにやるイニシエーションなので、男は結婚資金を貯めるだけです(笑)

2020年4月11日土曜日

一番やさしい資産運用の教科書 [資産運用勉強シリーズ] 



ほぼすべて知っている内容だった。そもそも私のように、たいして金をもっていない人間が資産運用とかを学ぶのはアホらしいが、少しずつマネーリテラシー(?)を上げていきたいと思います。


2020年4月10日金曜日

シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 安宅和人


話題になっている(!?)「シン・二ホン」を読みました。



まずは、個人の勝手な感想から。
  1. 「日本国」の目線からどうあるべきかを提言している。(ほとんどの書籍は未来を語る本であっても、主語が「個人」なり「特定の業界/組織」から語らている)
  2. 企業価値の「複素数平面化」でよくまとめているように、経済価値を生み出すゲームが変わっている指摘のみならず、そのゲームに参加できる人材像を具体的に提示している。
  3. Fact baseで丁寧に一つずつの論を展開している。

次は、改めて同意する点。その後に、自分の見解を少しまとめてみます。 
  • このようなサイクルが無限にぐるぐる回るのがデータ×AIシステムを回すということであり、正のスパイラルが極めて効きやすい。すなわち先行者利益が効きやすい構造をしている。この直接的な意味合いとしては、学習優位を築くためにもさっさとどんな分野でも始めたほうがいいということが1つ。もう1つは、これらのメカニズムを入れると従来型のPDCAサイクル(17)は半ば終焉するということだ。 安宅和人シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 (NewsPicksパブリッシング) (Kindle の位置No.453-460). 
    • 1:サービスの価値が上がる 
    • 2:よりユーザ が集まる、もしくは利用が増える
    • 3:データが増え、状況把握が進む
    • 4:アルゴリズムの性能が上がる
    • 5:打ち手の質が上がる (→ 1に戻る

  • 特に留意してもらいたいのは、今上位に来ている企業群が、それまで米国が誇ってきた大企業群、たとえばGE、IBM、WhalmartDuPont などから生まれたわけではないということだ。 また、日本の企業がこれまでしのぎを削っ てきた分野で負けたわけでもない。トヨタの企業価値はクルマ会社としては相変わらず世界で一番だ。まったく見えないところから新しいゲームが始まり、 こに参加しなかったために国としてジリ貧になったのだ。結果、極限的な下剋上の時代に突入している。オールドエコノミーのど真ん中である自動車業界で起きたようなことが、あらゆる業界で起きる可能性は高い(34)。これまでは「 スケール」を取り、大きな売上、付加価値、そして利益を生めば企業価値 につながるのが、富を生む基本方程式だった。しかし、この非連続的な変化に富む局面では、そもそも「 未来を変えている感」が企業価値になり、これをテコに投資し、最終的に付加価値、そして利益につながるという真逆の流れになった(図1‐11)。安宅和人. シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 (NewsPicksパブリッシング) (Kindle の位置No.632-639). 株式会社ニューズピックス. Kindle 版.

  • 10 年ほど前、マッキンゼーの戦略研究グループで世界規模のスタディが行われた。対象は世界の主要企業3000社以上。テーマは「事業の成長を決める本当の要因は何か」という話であった。選ばれた要素は4つ、戦略、実行力、リーダー、そして市場だった。この検討の結果は驚くべきものであった。「事業成長の7割以上が単一のファクター、市場によって説明できる」という ものだったのだ。つまりどれほど優れた戦略があろうと、どれほど偉大なリーダーがいようと、そしてどれほど素晴らしい実行力があろうと、市場を間違えるとどうしようもないということだ。時代に逆行したことをすればどんな偉大 な企業も沈んでしまうのだ。逆に言えば、時代の潮流に乗ったことをやればほぼ確実に成長できる。 安宅和人. シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 (NewsPicksパブリッシング) (Kindle の位置No.1267-1274).

  • 「狭き門より、入れ。滅びにいたる門は大きく、その道は広い。そして、そこ から入っていくものが多い。命にいたる門は狭く、その道は細い。そして、それを見出すものは少ない」(マタイ による 福音書 章( 4))こんな話 だ。つまり、難しい試験(難関)を通れというような話ではなく、人が群がっ て流れていくような方向へは行くな、必ずしも人が気づいていないような自分 の道に進め、という教えだ。異人化の教えは実は2000年前から存在してい たのだ。これは実に真実を突いている。人生設計、就職、仕事探しにおいて、とりわけ正しい。人が群がるところに行くということは、コモディティへの道、部品化への道を歩むということだ。人がすでに歩いた道を行くのだから、 当然、先行者利益などない。その人の価値は「何者であるか」ではなく、「どの組織に属しているか」でほとんど判断されることになる。 少なくとも他人 の判断に流されるのを避け、自分の目で見て肌で感じた判断を信じ、逆を張る べきだ。 独自性、つまり同列の競争での優秀さではなく質的な違いこそが価値 になる時代において、交換可能な部品になると実に厳しい道を歩むことになる からだ。人生でもビジネスでも直接的な競争はできるだけ避けるのが正しい。実質的な無競争空間を生み出せるかどうかが、幸せへのカギだ。競争から解き放たれたとき、人も事業も自由になれる。そもそも同じ軸で勝負している段階で「 異人」ではないことは明らかだ。それは単なる同じ軸上のズレに過ぎない からだ。他の人の判断軸に乗らない、ねじれの位置にあるような軸に飛び移るべきだ。業界を問わず、とにかくみんなが目指すものを追っかけるのはやめたほうがいい。1つの軸で極めてレアな存在になることは厳しくても、2つ、3つの異なる軸で熱狂的に取り組めば、それぞれの軸でトップ 30分の1(約 3%)ぐらいの人にはなれるだろう。900分の1、2万7000 1のレアさにはなれるということだ。安宅和人. シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 (NewsPicksパブリッシング) (Kindle の位置No.1961-1965). 株式会社ニューズピックス. Kindle .

  • 知覚を広げる「経験」には、日常生活や仕事、学習などで新しいものを見聞きする「知的経験」、人との付き合いや関係、文脈特有のアナロジー などから学ぶ「人的経験」、それらの知的、人的な経験の深さの上で、多面的、重層的にものを見て、関係性を整理する「思索」の3つがある。安宅和人. シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成 (NewsPicksパブリッシング) (Kindle の位置No.2254-2257). 株式会社ニューズピックス. Kindle

一個人の人生に落とし込んだ際に、この本の論点は以下に尽きるのではないかと思いました。
  • 「オールドエコノミーゲームに参加しつづけるのか」、「ニューエコノミーゲームにどこかのタイミングで移動できるように準備するのか。(ここに社会制度が絡んでくるから、当然置かれている立場によって意思決定は変わってくる)

なんでこんなことを思ったかというと、資源配分が戦略における最大の論点であり、非現実的なOperation modelを個人の力で回そうとしている場が適切かどうかは一度検討するべきだと。


つまり、パフォーマンスの次段階に入るために前線を突破するというやり方ではなく、成長に必要な資源をそれぞれの事業ユニ ツトに与えること、あるいは成長が見込める ユニットに資源を重点配分することである。日標の未達や進捗の遅れ、努力不足などをあげつらつて社員の尻を叩くのではない。あなたに必要なのは 、 事業ユニットにさらなる人材 、資本 、資源を与えるためのスケールアップか 、勝算のない事業から引き揚げるスケールダウンのどちらかなのである。

2020年2月15日土曜日

キャリアショック 高橋俊介


久しぶりにキャリア関係の本を読みました。


キャリアショック どうすればアナタは自分でキャリアを切り開けるか?


この本のまとめ

  1. 偶然を必然化する行動・思考パターンの5つの特徴を身につけましょう。好奇心 (Curiosity)・こだわり (Persistence)・柔軟性 (Flexibility)・楽観性 (Optimism)・リスクを取る (Risk Taking)
  2. Personalityがカギを握る。アメリカのキャリバー社は心理学を応用した40以上の指標を使ってPersonalityを評価する。他にはエニグラムなど。影響欲・復元力・社交性・好印象欲・感謝欲・徹底性・自己管理・外的管理・切迫性など、何がモチベーションの源泉かを把握しておくこと。
  3. 動機のない過剰な努力はバーンアウトを招く。激務になりがちな企業で若者が退職するケースの多くはこれ。
  4. 上司との相性は大事。 ”上司 と 部下 の 組み合わせ で、 最悪 の パターン は、 外的 管理 の 強い 上司 の 下 に 自己 管理 の 強い 部下 が 配置 さ れ て いる ケース だ。 ルール や 命令 によって 部下 の 行動 を 細かく 管理 しよ う と する 上司 と、 自分 の 仕事 は 自分 で 組み立て ない と 気 が 済まない 部下。”
  5. Howで勝負するのか、Whatで勝負するのか、動機で勝負するのか、を決める必要がある。 ドキュメンタリー番組で放映されたFYREででてくるビリー・マクファーランド(Billy McFarland)もアントレプレナー。
  6. キャリアのパターンは決まっている。
  7. 知的資本経営の波は到来している。この本も結構前にかかれたけど、徐々に日本社会が追い付いてきている感じ。







2019年10月27日日曜日

クリエイティブの前にストックをつくる


マーケティングの要素の一つに、「質の高いクリエイティブを製作する」というモジュールがあります。戦略を反映した上で、消費者から見て「イケてる!」と思われる作品のことです。

意外とセンスがいい/悪いはマーケティングに関わる限り無視できない要素です。たとえ興味がなかったとしても、広告代理店に適切に指示できるだけのスキルがないと務まりません。じゃあそれってどうやって身につくのでしょうか。

ここの書籍は存在しません。そりゃ芸術分野が言語だけで表現できるわけないから当然という。ということで、グローバルブランドのAdでいいのストックしていきますw

  1. Armani exchange
みんなが知っているアルマーニのSub brandですね。ジョルジオ、エンポリオとありますが、Exchangeは主に若者向けの洋服ブランド。このBehind sceneビデオかなり好き。圧倒的に2011~2012がいい。バーバラパルビンだからという贔屓抜きにしても、音楽とかシーンの描き方が好き。



















2019年8月12日月曜日

マッキンゼー式最強の成長戦略 パトリック・ヴィギュエリ、スヴェン・スミット、メルダット・バグハイ

久しぶりに戦略に関わる本を読みました。ちょっとだけ、今の会社のCEOの意思決定の凄さが理解できました。が、APAC部門のあいつは許さん(笑)

まあなんというか、マーケティングやっていると売上とシェア至上主義になりがちなんですけど、そろそろ他のことも理解していかないといけない年齢ですわー。例えば、スコアカードに資本回転率が入っているのか、ぶっちゃけピンときてませんでした。TSRの中で、基本的にオペレーティング・パフォーマンスの変化を最大化するのは理解できていたものの、それ以外の領域の話がすっと理解できません。



マッキンゼーが定義した成長マップ。こういう大局的な目線でたった上で、今起きている組織変化が何かに敏感にならないといけませんな。



あとは、いつものようにメモでーす。

大企業が成長の創出と持続において直面する挑戦の分析を通じて、「成長はどか ら 生 ま れ る の か 」という 問 い に 答 え る こ と で あ る 。その挑戦の第 一の部分は、基本的な数字の問題である。会社の規模が大きくなればなるほど、次なる成長は困難の度を増していく。フオーチュン・グローバル500社の中央値で売上高は約 二五〇億ドルに及ぶ。世界全体のGDP (国内総生産)成長率と同じペース (約六 。二%)で成 長を持続するためには、毎年 一六億ドルの増収を重ねていく必要がある。プロクター ・アンド ・ ギャンブル (P&G)のCEOが最近語っているように、同社にとっての成長とは、イギリスで の事業規模あるいは 「タイド」(アメリカ市場でトップシエアの洗剤)の事業規模に相当する拡 大を毎年続けていくことなのである。大企業が直面する第二の挑戦は、いわば寿命に関わる問題である。年数を重ねて会社の規模が 大きくなればなるほど、事業が成熟化しやすくなる。そうなると、加齢にともなう問題に突き当 た る こ と は ほ ぼ 避 け ら れ な い。 イ ノ ベ ー シ ョ ン の ペ ー ス が 鈍 り 、 リ タ ー ン が 次 第 に 低 下 し て いく ようになる。さらに加えて、成熟化した組織の規模そのものが惰性を生み出すおそれも生じる。 組織全体が内部的なオペレーションの尺度に染まりきってしまい、進化する顧客ニーズ、新たな 競 争 相 手 、 新 し い ビ ジ ネ ス モ デ ル に 対 応 す る こ と が ま す ま す 困 難 に な っ て いく。..............企業経営者に次の二つの必要性を説明することである。まず 一つは、自社の 成長がどこから生まれるのかに関して、全体と細部を併せ見る視点をも つこと。そしてもう 一つ は、自社が競争する市場の構成を反映した戦略と組織を確立することである。........すなわち中核事業の内外両面において、有機的または買収を通じて得られる売上の増加を意味する。



売上とその増加の軌線は、その企業の市場における役割、影響力、リーダーシップ、地位を示す格好の指標 (完 璧 な 指 標 で は な い が ) となる。長期的に見ると、持 続 的 な 売 上 成 長 は、より高水準の利益および価値創出と高い相関をもつ。


多 く の企 業 が ビ ジ ネ ス チ ャ ン スを 大 雑 把 に捉 え て お り 、 そ こに一つの問題があることを確信するに至った。特に大企業は 「平均的な」見方にとらわれてい る 。 「今 は 中 国 が 熱 い 」 「医 薬 品 は 高 成 長 産 業 だ 」 「高 齢 化 が ヘ ル ス ケ ア の 需 要 拡 大 を も た ら す 」――などなど。この種の一般化が幅を利かせているのだが、それは成長のチャンスを求める企業 経 営 者 にと って、実はほとんど何 の役にも立たない。私 た ち は 本 書 に お い て 、 真 の 勝 利 の 方 程 式 は 、 市 場 の セ グ メ ン ト と そ の ニー ズ 、 そ し て そ れ を 満たすのに必要な能力をつぶさに理解することからしか生まれえない、ということを伝えたい。 成長のポケットを見出すには、事業と組織をより深いレベルまで掘り下げる必要がある。


大企業の成長格差のうちのほぼ八〇%は、「競争の場」の選択に関係しているのである。どの市場セグメントに参入し、どれだけ のM&A (合併 ・買収)を行うか。市場がグラニュラーなものであるのと同じく、潜在的成長の ポケットもまたグラニュラーなものなのである。これはすなわち、あなたが 「成長の場」の選択 を グ ラ ニ ュラーな レ ベ ルで行う 必要 があ る ことを意味 し て いる。その選択に際しては、コストやエグゼキューションの比較分析と同等の精度で、自社の成長パ フォーマンスを同業他社のそれと比較するベンチマーキングの手法がある。すなわち売上成長の パフォーマンスを三つの要素に分解する手法で、その三要素とはポートフオリオ・モメンタム、非有機的活動、有機的なシェア獲得である。 .............つまり、パフォーマンスの次段階に入るために前線を突破するというやり方ではなく、成長に必要な資源をそれぞれの事業ユニ ツトに与えること、あるいは成長が見込める ユニットに資源を重点配分することである。日標 の 未達や進捗の遅れ、努力不足などをあげつらつて社員の尻を叩くのではない。あなたに必要なのは 、 事 業 ユ ニ ット に さ ら な る 人 材 、 資 本 、 資 源 を 与 え る た め の ス ケ ー ル ア ップ か 、 勝 算 の な い事業から引き揚げるスケールダウンのどちらかなのである。売上成長に対するM&Aの寄与度の高さがある。 平均的な大企業において、M&Aは売上成長のうちの三〇%を生み出している。



ポートフォリオ・モメンタムを高める方法は三つある。高成長ポケットへの資源再配分、ポートフォリオのシフト、市場の拡大である。






Hooked: How to Build Habit-Forming Products

This book was written almost 10 years ago. Yet it still prevailed his concepts well implemented into a lot of successful products. Based on ...