2020年9月5日土曜日

カスタマーサクセスとは何か――日本企業にこそ必要な「これからの顧客との付き合い方」 弘子 ラザヴィ


デジタル系のコンサルを長年やってきた弘子 ラザヴィさんの本。CSってやつですね。内容はPMっぽいことを説明しています。従来のユニットエコノミクスという考え方(規模の経済)とは別の世界でデジタルのビジネスが回っているため、「顧客のLTVを伸ばす考え方になるため、CMの重要性が叫ばれるようになっている」のが、時代背景的に正しい気がしました。


本文中で紹介されていたHBRの記事からの引用なんですが、これはかなり大事なことだと思いました。

  • 期待値を上回るサービスで顧客を感動・満足させてもロイヤルティの向上のインパクトは低い
  • Effortlessを追求することで、ロイヤルティ消滅を防止する方がインパクトは高い

これって要は、Flictionを解消するサービスのほうが競争優位性を構築できるという話になります。となると、結局のところ日常用品のマーケティングと本質はほぼ変わらない気がしますよね。そうすると、「ファンベースマーケティング」とか「顧客のファン化」は幻想(というか広告代理店の謡い文句)なんじゃないかなぁと。

コトラーの言う5A(Affinity)の部分の構築がDigitalの台頭によって重要視されるのはわかるんですが、競争優位が「感情・イメージ」になるビジネスモデルってかなり脆弱なのではないかと。つまり、大手の会社がイメージ向上(?)に広告宣伝費をある程度流すのは妥当だけれども、そこに時間を割くのは筋が悪いのではないかと思ってしまいました。

いくつかのカテゴリーで結果が見れるといいんだけどなー。

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