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2022年10月15日土曜日

会社の達人が教える四季報 10倍株/100倍株の探し方


テンバガーを探すコツは以下になる。
  1. 世の中や会社が大きく転換するようなコメント
  2. 突然伸び出す売上高などの業績
  3. チャートの転換
特に、時価総額/売上高の関係性から有望株を検討するのが第一歩。さらに細かく必要条件を洗い出すと、
  1. 急成長=増収率>20% (楽に見たければ、4年間で2倍になっているかどうか)
  2. 営業利益率10%以上 (営業利益/売上高x100)
  3. オーナー経営者で筆頭株主(資産管理会社を含む)
  4. 上場5年以内
2018年4月の選定銘柄がその後どうなったのかを検証してみた。どれもテンバガーはないけど、2~4倍ぐらいに2~3年で到達している(6/8銘柄)ので、スクリーニング指標としては一定の信頼をおけるものだと思った。ただ、2~3年もホールドできるのかが不明すぎ。
  • エボラブルアジア
  • シェアリングテクノロジー
  • ウェルビー
  • Tokyo Base
  • インソース
  • すすらネット
  • 鎌倉新書
  • オプティム

なお、国策のテーマに乗って、2018年4月12日で上昇銘柄をスクリーニングした筆者によると、オウケイウェイブがトップに君臨している。しかし、2022年9月12日でオウケイウェイブの疑惑の記事があるように、ゴミ銘柄になっている(笑)東証マザーズってたまに怪しい株が紛れているので自己責任でお願いしますw

こっから数年は不況トレンドになりそうだし、バリュー株 or 高配当株に光が当たる時代が到来しそう。

2021年12月23日木曜日

スタバ株は1月に買え!―10万円で始めるイベント投資入門

 

2008年ぐらいから本格的に専業投資家になった方の著作。俗にいう、当時でのアルファブロガーだった感じ。楽天証券でもコラム掲載してますトウシル(楽天証券)

感想としては、全く投資スタイルに共感できなかったが、初心者にはウケるコンテンツっぽい。個人的にファンダメンタルを毛嫌いする投資スタイルって後出しジャンケンみたいで、平均移動線の上昇/下降トレンドだけで資産ポートフォリオをYoY+80%増できるのかよww、と思ってしまっています。はい。リスクかなり取らないと、どう考えても80万円から1億円にまで膨張しないだろという。書籍の中盤で初心者ウケしそうな株主優待券がいい銘柄を推奨しているけど、そんな投資手法ではどう考えても無理ゲーな気がしている。前半に書いてあった内容のうち、いくつかの株式が当たっただけなのでは!?と懐疑心持って読了しました。東証二部銘柄が東証一部銘柄に変わり、そのタイミングで機関投資家が買う組み立て銘柄に入った株が伸びることに着目するのはありなのかも。そもそも日本株の伸長率が低いから、対象市場にするべき論がありますが。


  • 3~30銘柄を対象株式として観察する
  • 個人投資家比率が高い指標:信用評価損益率=買建玉評価損益合計/買建信用建玉残高合計;-10%だと相場×


ググったら過去にさりげなく影響力の武器と行動ファイナンス理論をオススメしているBlogを発見しました。やっぱり書籍書ける人って勉強熱心なのは間違いないですね。知識やノウハウを提供しているわけなのでw


イベント投資"を行う上で、ぜひとも知っておいた方が良いものが「人間心理」
「行動ファイナンス」といわれる分野です。ある出来事が発生した場合、人間な
ぜそんな行動をしてしまうのか。

これを知っていれば、なぜ人間は繰り返し同じような行動を起こすのか(=同じ
出来事が起こると、いつも同じような株価チャートを描く)について、納得でき
るようになります。

おススメ図書としては「影響力の武器」と「ランダムウォーク&行動ファイナンス
理論の全て」です。

「影響力の武器」は、投資本ではなく、一般的な心理に関する本です。詐欺師
養成図書と言っていいくらい、恐ろしい本です。世の中の詐欺は人間心理をこう
やって突いて行われるのか、というのが良く分かります。衝動買いがなぜ起こる
のかも理解できます。

「ランダムウォーク&行動ファイナンス理論の全て」は投資に関する話題で、
中級者向けですが、あらゆる心理的状況がよくまとまっています。なぜ勉強すれ
ばするほど損をするのか... 分かりやすいです。

自分がなぜ、あのときに、あの値段で買ってしまったのかが理解できない...
という心当たりのある方は、ぜひ2冊をどうぞ。

2021年12月22日水曜日

バカでも稼げる 「米国株」高配当投資


最近流行り(!?)の有名Bloggerから出版なさったパターン。投資歴がそれなりにある方で、マクロ動向への理解はかなり高いのでは、と本家のアフィリまみれのBlogを見て思ったのですが、FANG株の予想は全然的外れでした。GAFA株が結局のところ2020~2021年も牽引した事実から、グロース株ではなくバリュー株になっている、あるいは、コロナ禍からの経済回復期を牽引するハイテクセクター代表のグロース株になっている、のどちらかの解釈が可能です。バフェットが保有している理由でWFCを押していましたが、確か近年バフェットのいるバークシャーハサウェイは不正問題で売却したはず。出版年月が2018年4月なので、仕方ないといえば仕方ないですが。今年のように、グロースが伸びている中バリューだけに集中して売買できる人は少数であり、そのメソッドだと結局のところ入金力勝負という身も蓋もない話になってしまう気が。。。資産運用にまつわるパラドックスです。


  • 分散投資銘柄は8~16銘柄が妥当。理由は管理できる数、かつ、リスク許容度の範囲に収まるから。
  • 低PERや高PERは、背景次第での解釈になる。一時的な高PERは割高ではない。代表例が2014~16年のエネルギー株。
  • 利回り=DPS/株価。配当利回りだけを重視する投資方法だと、株価の下落によって高利回り株を購買する事になる。実際は、業績見通しが悪くて下落している場合、いずれ減配に向かう。
  • 営業キャッシュフロー/売上高>15%を確認すること。キャッシュフローマージンが黒字であることは必須。
  • 景気循環別でセクターを分けてポートフォリオを組むこと。


ネット産業はこれからもまだ伸びしろがあります。それゆえ、AMZNなどの高PER株を大切に長期保有しようとする痛い投資家は少なくありません。しかし、ネット産業が成長することと、もっと言えばAMZNの業績が伸びることと、AMZNの株価が伸びることはイコールではありません。ネット産業が成長し、AMZNの業績も伸びているなかで、株価は全然上がらないということは普通のことなんです。

これを「成長の罠にハマる」と言ったりします。「成長の罠」とは、将来有望で時代の最先端を走る企業に投資することで投資家は過大な値段を支払わされ、結果的に長期的なリターンは低くなるというものです。ちなみに、こうした将来有望な企業に投資することで儲かるのは一般の投資家ではなく、創業者であり、開発資金を出したベンチャーキャピタルであり、株式公開を仕切った投資銀行などです。

投資経験が未熟な自称長期投資家ほど、将来有望な銘柄に投資し「あとは気絶するわ」とかぬるいことを言ったりするのですが、目が覚めた時には「あれ?」て思うくらい株価は同じ数字を示したりします笑

グロース株に長期投資して成功した投資家はほとんどいません。グロース株で成功している投資家とは利確、損切を徹底していて戦場で気絶するなんて愚かなことはしないんです。

「FANG」は例外なくグロース株です。グロース株をバリュー株のように長期保有することを長期投資とは言いません。利確も損切りもできない決断力のない愚かな凍死家です。長期投資とはバリュー株に投資することであり、バリュー株とは初心者が投資するような、誰もが知っているつまらない株のことです。

それゆえほとんどの投資家は、ある程度知識と経験を積むと、バリュー株から離れていきます。「俺も昔はプロクター&ギャンブルやジョンソンエンドジョンソンに投資してた。だけど結果が出ないから今はギリアドサイエンシズとかアマゾンに長期投資してる」とか言う痛いことを平気で言っちゃうんです。

彼らも最初は「ゆっくりお金持ちになろう」と考えていたのに、結局「早くお金持ちになりたい!」という誘惑に負けてしまったのです。もちろんグロース株の短・中期売買はバリュー株に長期投資するよりも早くお金持ちになれるのも事実です。しかし、ほとんどの投資家は途中で淘汰されるということもぼくたちは知っています。

ぼくらは彼らを笑い者にするのではなく「明日は我が身」と気を引き締めて、今日もつまらない株に投資していかなければなりません。

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2021年12月11日土曜日

不動産投資の嘘 木村昌慶


書籍の内容をまとめると

  • ホームズのオーナー向けサイト「ホームズ 不動産投資見える!賃貸経営」
  • 不動産投資を投資として捉える場合は、SnapshotとVideoの両方の観点から投資判断をする必要がある
    • FCRとK%
    • 金利が低い/高い→出口時の残債
  • ここでFCRを詳しく説明すると
    • GPI(gross potential income/満室賃料)-空室/未回収損=EGI(実行総収入)
    • =EGI(effective gross income/実行総収入)-Opex(運営費/管理会社への管理料、共有部分の電気代や水道代、各種保守点検費用、固定資産税、都市計画税)=NOI(営業純利益)
    • =NOI(営業純利益)-ADS(annual debt service/年間ローン返済額)=BTCF(before tax cash flow)
    • =BTCF-Tax(税金)=AFCT(after tax cash flow)
    • TAXの計算
      • NOI-金利-減価償却=課税所得*実効税率=税金
  • イールドギャップ=FCR(真実の利回り)とK%(ローン定数)の差を指す
    • 利回り-金利=イールドギャップ(間違い)
    • FCR-k%=イールドギャップ
    • K%=支払い金額(ローンの年数と金利)/借入額
  • 質権設定:火災保険などで保険契約をした物件が被害に遭った時の保険金を請求する権利(保険金請求権)を被保険者が他人(質権者)に質入れすることをいう。この場合、質権者は金融機関になる
  • テナントリテンションコストの方が、新規顧客を付けるよりも安く済む
  • メンテナンスの種類
    • 予防メンテ:業者の繁忙期を外せば、設置費や修理費が安く済む
    • 矯正メンテ:直さないと事故になるメンテナンス
    • 繰延メンテ:出口を1~2年後と考えた時に、そのメンテナンスをしたことによって高く売れるのか、直したところで、売値に関係ないところであればやらない選択肢もある
  • 管理会社:実際に両方を満たす会社を見つけるのは難しい
    • 管理料が安い
    • 客づけができる
  • 売却の際の融資づけの注意点
    • 次の購入者がローンを組めるかどうかが鍵
      • 耐用年数よりもローンを延ばしている
      • 耐用年数-築年数が十分あるか
    • 抵当権以内でないと、次の購入者のローン期間が取れにくくなり、購買者がいなくなる
    • 個人名義での売却だと譲渡税がかかる
      • 不動産譲渡所得税:個人が不動産を売却した時の利益にかかる税金で、所有期間によって税率が変わる。法人には、不動産譲渡所得税はない。
        • 短期譲渡:売却した年の1/1現在で「所有期間5年以下」の場合、所得税と住民税合わせて39%の短期譲渡税がかかる
        • 長期譲渡:売却した年の1/1現在で「所有期間5年超」の場合、所得税と住民税合わせて20%の長期譲渡税がかかる
  • 法人のメリット
    • 法人で最初から購買することは可能
    • 役員報酬で家族へ所得分散できることがメリットとして主張される
      • 役員報酬に対して給与所得者控除が適用され、法人への管理費は損金扱いとなる
    • 役員退職金や生命保険を使った節税対策が可能になる
    • 相続税発生時に土地評価の減額が可能(サブリースと物件所有時)
    • 赤字決算になっても、欠損金の繰越が可能(個人で3年、法人で9年)
    • 不動産投資における法人には、管理法人と所有法人の二種類がある
      • 不動産管理会社:個人もしくは他の法人が所有する賃貸不動産の管理運営を行う法人
      • 不動産所有会社:プライベートカンパニー。保有法人は資産そのものを法人で所有する個人の資産管理会社
  • 減価償却と簿価
    • 法廷耐用年数を全てけいかしたもの
      • 法廷耐用年数*0.2=残存耐用年数
    • 法廷耐用年数を一部経過したもの
      • 法廷耐用年数-経過年数+(経過年数*0.2)=残存耐用年数
    • 木造22年/RC47年/電気設備・給排水衛生設備など15年/エアコンなどの一般的な住宅設備6年

2021年5月8日土曜日

不動産の価格がわかる本 日経BP社


大和不動産鑑定株式会社が出している書籍。これは結構勉強になった。あとは、モデリングを自分で組めるようになれば、一通りの計算は完結できるようになりそう。 

  1. 不動産市場サイクル
    • 不動産市場のサイクルは、同じ価格水準や市況のまま安定して5年間続いたことがない。不動産投資は市場のサイクルにうまく乗るかどうかにかかっている。
  2. 不動産価格評価手法
    • 費用性:原価法
      • 同じ不動産をつくるのにいくらかかるかを算出し、そこから時の経過にともなって発生する減価額を控除することによって不動産の価格を求める。
      • 積算価格=再調達額-減価額
      • 土地の場合は、一般に取引される造成済みの既成市街地の土地に原価法を適用することは通常なく、取引事例法を使用することが多い
      • 原価修正に関しては
        • 耐用年数に基づく方法:会計処理の減価償却の計算方法と似ている。経過した年数に応じて機械的に減価額を把握する
        • 観察減価法:不動産を実際に見て、修繕更新の状況や管理の状況を踏まえて適切に減価する
    • 市場性:取引事例比較法
      • 事情補正
      • 時点修正
      • 地域要因の比較
      • 個別的要因の比較
      • 比準価格=取引価格X事情補正X時点修正X地域要因の比較X個別要因の比較
      • 床単価を算出して他の手法で算出した価格の妥当性を県書することは実務的に実施されている
    • 収益性:収益還元法
      • 直接還元法:不動産を永久に保有した場合に、将来にわたって生み出されるであろう毎年の純収益を現在価値に割引、合計額を算出して不動産の価格を求める手法
      • DCF法:一定期間の純収益および復帰価格の現在価値の総和を求める手法(このメリットは直接還元法よりも計算過程が詳細であり、現時点から数年間は毎年の純収益を分析できる)
      • 還元利回りに関しては、想定した純収益とセットで考えないと数字だけが独り歩きする。マーケットが過熱しているときは、高い賃料水準と低い還元利回りで評価されるが、賃貸市場サイクルで賃料が下落局面になることも想定しなければいけない。
        • 主な収入
          • 貸室賃料収入
          • 共益費収入
          • 水道光熱費
          • 駐車場収入
          • その他収入(看板、アンテナの設置によって得られる収入、住宅系の礼金や更新料、店舗の権利金など)
        • 主な費用
          • 維持管理費
          • 水道光熱費
          • 修繕費
          • プロパティマネジメントフィー(建物を管理するにあたり、管理会社に払う費用)
          • テナント募集費用(新規テナントの募集に必要な仲介手数料や既存テナント更新に当たって必要となる費用)
          • 公租公課(土地、建物および償却資産の所有者などに課される固定資産税、都市計画税)
          • 損害保険料
          • その他費用(借地で必要となる地代、看板などが道路に突出した場合に行政に支払う道路占用使用料)
        • その他
          • 一時金の運用(敷金、保証金などの預り金から得られる運用益)
          • 資本的支出(建物の価値や耐用年数を延ばすような大規模な修繕に対応する支出)
  3. オフィスビル
    • オフィスビルの収入は、貸室賃料収入、共益費収入、水道光熱費収入、駐車場収入、その他収入
    • そのうち、賃室賃料収入の見積=ビルの賃料設定が評価額に大きな影響を与える
  4. 住宅
    • 住宅の種類は戸建て住宅、分譲マンション、賃貸マンションなど多様に渡る。サラリーマン向けの投資用マンションはほぼ中古の区分所有マンションになるケースが多い
    • 賃貸マンションの収益価格を算出するに当たっては、収支の査定と共に礼金、敷金、更新料などの一時金の性質と評価上の取り扱いを理解する必要がある
    • 投資対象としては、人口の増加が見込まれるエリア、ワンルームの賃貸需要が多いエリア、インフラ西部が進むエリア、機関投資家が好むエリアにある物件が望ましい
    • 住宅の評価
      • 戸建て住宅:費用性を重視した積算価格と市場性を重視した比準価格を主に用いる
        • 国土交通省の「既存戸建て住宅の評価に関する留意事項」を参照しつつ、リフォームされた部分や維持管理の程度を念入りに観察すること
      • 分譲マンション:費用性を重視した積算価格と市場性を重視した比準価格を主に用いるが、築年数が古いマンションだと積算価格法は不適切である
      • 賃貸マンション:キャッシュフローがどれくらいか、投資期間が終わったときの転売価格はどれくらいかを重視して決める。
      • 賃貸マンションの収入
        • レントロール(賃料一覧表)、プロパティマネジメントレポート、賃貸借契約書などに基づいて稼働率と各部屋の賃料や単価を確認する
        • 入居者の属性や直近の成約賃料、敷金、礼金といった一時金の収受状況やフリーレントの有無に関しても確認
        • 共済費収入が区別されているか、確認する
        • 水道光熱費収入
        • 駐車場収入
        • 空室等損失:空室期間は2~3カ月程度は発生するもの
        • 貸した倒れ損失:入居者の家賃滞納で、賃料回収が困難になった場合の損失を見積もる
        • 一時金運用益:これは敷金の運用方法によって決まる
      • 賃貸マンションの費用
        • 維持管理費:共有部の清掃やエレベーターの維持管理、法定消防点検、受水槽の点検など建物管理にかかる費用。目安は共益費込み貸室賃料収入の3~5%、賃貸可能床面積1坪当たり月額300~500円
        • 水道光熱費:共益費込み賃室賃料収入の1~3%、賃貸可能床面積1坪当たり月額100~300円
        • 修繕費:通常の維持管理に必要な修繕費と賃借人の退去時に必要となる原状回復費に分けられる。
          • 修繕費は、会計上費用として計上が可能。共益費込み賃室賃料収入の1~3%程度、賃貸可能床面積1坪当たり月額100~300円。
          • 原状回復費は、クロスの張替えや床の張替え、エアコンクリーニング費用など。賃貸可能床面積1坪当たり15,000円が目安。このうち、オーナーの負担割合は50~60%程度になることが多い。
        • プロパティマネジメントフィー:賃料の集金、滞納の最速、入退去手続、募集、騎乗の受付、リフォームの手配など、入居者の管理にかかる費用
          • 賃料の回収や設備管理、保守点検を行う管理会社の管理・監督に関わる費用を計上し、ビルメンテナンスは維持管理費、コンストラクションマネジメントは資本的支出、リーシングマネジメントはテナント募集費用として計上するのが一般的である
          • だいたい賃料収入の3~5%が目安である
        • テナント募集費用:新規テナント募集の仲介業務や広告宣伝、契約更新時の更新事務にかかる費用。成約賃料の2~3カ月分が目安。内訳は仲介手数料が賃料の1カ月、宣伝広告費が賃料の1~2カ月分。更新事務手数料の目安は更新賃料の50%。
        • 公租公課:固定資産税と都市計画税がある。固定資産税は償却資産も対象になる。(何もてがかりがない場合は各法務局が公表している「新知己建物課税標準価格認定基準表」を基に査定した価格に、総務省が公表している「経年減点補正率基準表」に基づき、経年による補正を行い課税標準を想定して算出する)
        • 損害保険料:火災保険、利益保険、施設賠償保険など。再調達価格の0.015~0.030%が目安
        • その他の費用:借地の場合の支払い地代、袖看板などの道路占有使用料、区分所有の場合は組合管理費、敷地外駐車場を借りている場合は使用料、町内会費などがある
        • 資本的支出:共益費込み賃室賃料収入の1~5%、賃貸可能床面積1坪当たり月額100~500円が目安になる。CMフィーの目安は工事価格の1~3%程度になる。全体的な経費率の目安は15~25%になる。
        • 還元利回りの査定:これまで算出した純収益を還元利回りで割り戻したものが直接還元法による収益価格になる
          • だいたい東京都心部で4~5%が目安になる。このエリアの利回りに、築年スプレッド(0~10年は0.1%、10~20年は0.2~0.3%が目安)、借地(流動性が劣ることを考慮し、+0.1%以上)などの要因を考慮して決める
        • 一時金の評価上の取り扱い
          • 敷金・保証金:実際には敷金の一部を返還しない特約(敷引特約)を結ぶ場合がある
          • 収益還元法での運用益を含める場合は、(あ)全額を返還準備金として預託することを想定して運用益を発生時に計上する方法、(い)全額を受け渡し時の収入または支出として計上する方法がある。実際は(あ)が実務上では広く採用されている。
          • 礼金・権利金
          • 更新料:通常は新規賃料の1~2カ月分として設定することが多く、賃貸借契約書において更新料条項が記載されている
  5. 商業施設
    • 商業施設の賃料形態:固定賃料、歩合賃料、最低保証料+超過歩合賃料
    • 賃料負担率=粗利利益率X不動産特有経費率
  6. ホテル
    • 労働集約型事業である
    • 重要な指標
      • ADR(average daily rate):稼働客室数当たりの平均客単価
      • OCC (occupancy rate):客室の稼働状況を表す指標
      • Dbl-OOC(double occupancy rate):客室数当たりの平均宿泊客数、「総宿泊客数÷販売可能客室数」
      • Rev PAR(Revenue per available room):販売可能客室数当たりの平均客単価、「総客室売上高÷販売可能客室数」=「平均稼働客室単価(ADR)X客室稼働率(OCC)」
      • GOP(gross operating profit):売上高から売上原価や営業経費を控除した償却前営業利益。営業総利益。運営の成果を示す重要な経営指標。
  7. ヘルスケアアセット
  8. 物流施設
  9. インフラ
  10. ゴルフ場
    • ゴルフ場は一般の建物と異なり、建築年数が経つにつれて、価値が高くなるのが通常である
    • ゴルフ場の評価:オペレーショナルアセットであり、他のアセットと異なり家賃相場もないので、ゴルフ事業収入に基づくインカムアプローチが基本である
    • 一般的にメンバーの来場者割合が30%を超えるとプレー収入に影響が出始めて経営が苦しくなり、プレー収入の落ち込み分をカバーできるだけの年会費収入が得られないと経営が成り立たなくなる
    • 費用に関して、割合が大きいのが人件費、次に巨額な固定資産税になる。また、地代があるかないかでゴルフ場運営収支に大きく影響を与える
    • 還元利回り:オフィスや住宅、商業施設は総収益に対する経費率が30%程度に収まっているのに対して、ゴルフ場の経費は固定的要素が強く、経費率が70%以上と高いことがほとんど。

  • レントロール
  • プロパティマネジメントレポート
  • 賃貸借契約書

稼働率や各部屋の賃料の単価

敷金・礼金といった一時金の収受状況の把握
共済費加入
空室等損失:だいたい二か月は発生する

維持管理費:エントランス、ゴミ置き場の清掃、エレベーターの維持管理、法定消防点検

貸室賃料の3~5%
一坪当たり300~500円

海外不動産における定義は都度確認すべき
ネット面積:実際に使用する面積
グロス面積:トイレや廊下といった共有部を含む面積
壁の内側、中心、外側のどれで計測するかによっても変わってくる

マンション購入時の注意:広告やパンフレットに記載されている面積と法務局に登記されている登記面積と異なるケースがある

住宅ローン控除の基準となる建物面積は壁の内側から測る登記面積

固定資産税の推定方法(固定資産税に関する資料が入手できない場合)

公的な土地評価の決まり事として、地価公示価格を100とすると相続税路線価は80、固定資産評価額は70の関係になっている。しかしながら、固定資産評価額ではなく、課税標準額に税率をかけて出すほうがより正確に算出可能である。その年の新しい評価額に対する前年の課税標準額の割合を負担水準という。これの負担上限は通常70%とされているが、都内は条例によって65%となっている。

e.g. 商業地の地価公示価格が100だとする。固定資産評価額が70、負担水準の上限が70%なので、70*0.7=49が課税標準になる。

一般的な住宅地の場合は、地価公示価格を100として、評価額が70であるため、結果的に課税標準が1/6の12ぐらいになる。

新築建物の固定資産評価額は、再調達原価の50~60%の水準に落ち着くことがおおい

2021年5月2日日曜日

ゴミ投資家のための人生設計入門

 

20年以上も前に出版された後、絶版になっている本なんですが、将来予測がほぼほぼ当たっていますw

ただ、コロナになってPTになれる生き方にリスクが顕在化したのが5年前と異なる点です。いつの時代も危機が終われば、グローバリゼーションが加速化し、次の時代が始まります。

 

2021年3月28日日曜日

IPO投資のきほんと儲け方ズバリ! 西堀敬

 

IPO投資です。投資家の片山さんがモリダスの株式をロックアップ期間に売却したことで炎上してますねw


  • IPOは初値が公開価格を上回るかどうかが全て
    • 大型株
    • 小型株
  • IPO discount=20~30% x 適正株価=公開価格
  • 日本の上場小型株に投資できる機関投資家は、投資信託・年金の一部
  • 時価総額100億以上が望ましい
  • IPOの多い時期は3月と秋から年末にかけて

IPO投資はまだしたことないんですよね。もうちょっと勉強していきたいです。

2021年3月20日土曜日

資産運用実践編1/資産運用実践編2 山崎元


山崎さんの書籍です。かなり本格的ですが、投資に関して包括的な知識を身につけるには必須でしょう。この内容が分かって、自分で計算できれば、FPは不要です。あと、非常に評価できる点は参考文献をしっかり記載している点ですね。


  • 双曲割引
    • 将来の異時点の価値判断に合って近い時点を過剰に重視するような人間の価値判断の歪みのこと
  • Income gainとCapital gainを区別する必要はあるのか?
    • 課税タイミングによる有利・不利の大きさは、分配金にかかる税金の税率と分配金の水準に影響される 
  • Income gainとCapital gainを区別したくなる心理はMental accouting (心の会計)と呼ばれる現象の一つ
  • 個人型確定拠出年金
    • 自営業者
    • 企業年金のないサラリーマン向け
      • メリット:月18,000円(掛け金が金額所得控除、運用益の課税が繰延べの対象になる)
      • デメリット:60歳まで引き出せない。加入手数料や年間の管理費がかかる。
  • 一般の投資のPrinciple
    • 投資家自身が仕組みを完全に理解できない
    • リスクの大きさと内容をよく理解する
    • 実質的な手数料を軽視しない
  • 個別銘柄
    • 標準偏差で見たリスク
      • β=25~30% (average)
      • β=40% (max)
    • 投資家がどれだけ財務的な余裕があるか
    • リスク拒否度=k/リスク許容度
      • ポートフォリオリスク(γ:リターンの年率標準偏差)と期待リターン(R)が分かっている場合、リスク拒否度(λ)を推定する
      • U(効用=投資の満足度)=R-λ*σ2=I*σ-λ*σ*2の最大化する条件
      • (R(リターン)=I*σだから)
  • Cash flow法
    • 資金使途と運用内容には本来関係ない
    • 財務状況の概要の把握
      • リスクの内容と大きさ
      • コスト
      • オプション性の有無
      • 信用と流動性のリスク
      • 期待リターン
        • ベンチマークの期待リターン
        • 投資家の期待リターンを観測して、これを参考にする=判断する方法がない(対ベンチマークでの運用の良し悪し=アクティブリターン)


  • 株式は株主にとっての企業の価値を原資産とするコール・オプション(買いの権利)と考えることができ、オプション価値として株式価値を考えると、企業の価値の変動リスクが大きい場合、理論株価は高く評価される傾向がある。これは原資産の価格のボラリティーと捉えても問題ない。
  • 業種の異なる複数銘柄に投資するのが基本;一般化はできないが、三銘柄ぐらいからスタートするもの。
  • 「株価はよく見よ、しかし、売買はコストを考えて慎重に」
  • 「① 「成長株の長期投資がいい 」というのは事後的に見た場合に言えることだが現実には理想論であるということ 、 ②成長株が他の銘柄よりも高いリタ ーンを上げるのは主として市場参加者の予想を上回る利益成長が示唆された時に株価が上昇するから 、つまり 「例外的な追加リタ ーン 」の源泉は 「予想を上回る新しい状況 (情報 )の登場 」であること 、の 2点に纏めることができます 。」
  • 「割安株投資は 、 ①投資銘柄選択の基準が比較的明確であること 、 ②大まかな傾向として割安な株式のリスクが大きくない (相対的に値動きが安定している )こと 、 ③売買回転率が小さくて済む傾向があること 、 ④株価が一時的に下がっても 「割安度合いが改善した 」と考えられることが多く個人投資家がその状況を我慢しやすいこと 、などの特色から 、個人投資家に向いた投資戦略といっていいでしょう 。インデックス連動ファンドへの投資なども個人投資家に向いた戦略といえますが 、個別株に投資したいという個人投資家にとって 、割安株投資は一貫した投資戦略の中では実行しやすいものの一つといえるでしょう 。もちろん 、割安株投資でも 、集中投資をするとリスクが大きくなるので 、なるべく初めのうちから分散投資を心掛けることが必要です 。」


興味がある方は長期投資の基本書を読んでみるのもオススメです。

株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす ジェレミー・シーゲル

2020年12月30日水曜日

確実に儲けを生み出す 不動産投資の教科書 姫野秀喜

 

読了しました。いやー一年目で銀行から融資MAX引っ張ってタワマン買った知り合い、改めてすごいですね....



  • NG項目
    • 借地権
    • 市街化調整区域・非線引区域(物件価格が3割ぐらいまで落ち、融資が引っ張りにくい)
    • 再建築不可
    • 建蔽率超過・容積率超過(融資がノンバンになる)
  • 稼働率を掛け算した、稼働表面利回りで収益性を判断するべき
  • 相続路線価=国が相続税を計算する根拠として設定する土地の値段(銀行がこれを元に資産性を算定する)
  • 相続税路線価 X 土地の面積 = 積算価格
  • 積算価格/0.8=実税価格
  • 土地値割合=その物件はその土地の最低ラインの価格の何倍程度で売られているか(物件価格/実勢価格が1.0より小さければ、土地より安く売られている)
  • 初心者はCF重視なため、期間>金利が得になる(だから、若くして不動産を買った方が得という営業スクリプトが完成する!?)
  • 重要事項説明書
    • 再建築に関すること
    • 契約条件に関すること
    • 融資特約日付
    • 土地・建物の金額(減価償却費として経費計上可。ゆえに、総額のうち建物代金が高いほど節税が可)


2020年12月12日土曜日

勝つ投資 負けない投資 片山晃

 

個別株投資家として有名な五月さんとファンマネの小松さんによる株に関する話。五月さん2014か2015年のバイト先に来ていたので、一度はお会いしたことがあるw



内容は超まともです。
  • ドルコスト平均法
    • 取得期間の平均価格で株を買える
    • つまり、定額で購入>定量で購入
  • テクニカル分析
    • 移動平均(50/100/200日)
    • 一目均衡表(基準線・転換線)
    • RSI=Relative strength index(総対力指数): 50を中心として0〜100までの指数に転換し、株価が現在どの位置にあるか
  • リスクは確率変数であるため、相関係数が必要
  • 低PER・低PBRで買っても大きなリターンは得られない
    • 割安株の定義
    • 中小小型を選ぶ背後にあるテーマ
  • ストーリーはシンプルであるべき
  • 自分都合でポジションを動かさない


2020年8月30日日曜日

完全レベル別30代~50代のための海外投資「超」入門 岡村聡


シンガポールに在住しているらしい岡村聡さんの著作を読みました。他の投資本よりいいことが書いてあって、初心者の私には結構響きました。みんな国内以外の証券口座って開設しているのかな。


  • 為替の推移は物価推移と経常収支(貿易収支、サービス収支、所得収支、経常移転収支)を確認する
  • 投資実績の管理を行い、5年間は継続すること
  • 個人投資家のパフォーマンスは短期売買が多く、損切りラインの設定が肝
  • 投資スタイルを確立していくことが大事

2020年7月4日土曜日

必ず知っておきたい お金の貯め方・使い方[資産運用勉強シリーズ]  岡崎充輝


読了。これは知らない部分がまあまああった。特に、「結婚」にかかる費用は初めて知った(笑)


結婚式ビジネスは、Trial顧客がほとんどだから、法外な値段でOptionつけて売り抜くようなもの。こういう単価の高いビジネスの集客をNetでリボン型で行っているのがリクルート。

ま、いつの時代も結婚式は嫁さんのためにやるイニシエーションなので、男は結婚資金を貯めるだけです(笑)

2020年4月11日土曜日

一番やさしい資産運用の教科書 [資産運用勉強シリーズ] 



ほぼすべて知っている内容だった。そもそも私のように、たいして金をもっていない人間が資産運用とかを学ぶのはアホらしいが、少しずつマネーリテラシー(?)を上げていきたいと思います。


2019年5月2日木曜日

税金を払う奴はバカ! 大村大次郎


読了。タイトルが過激ですけど、内容はいたってまとも。

「少子化」問題を放置した日本の政治を非難してましたけど、本当にそう。沈みゆく日本社会とどう暮らしていくかはMillennial世代にとって重大なテーマです。


  • 消費税は間接税なので、見えにくいが確実に格差を助長する
  • 消費税導入によって、輸出企業(トヨタ、ソニー、日産自動車、キャノン)の支払う税金は下がる
  • 日本は、消費税導入/引き上げと同時に法人税と所得税の引き下げが行われてきているので、税を誰が負担するかを変えているだけ
  • 法人税を低くしても、従業員の給与は上がることはない
  • 法人税を払わないスキームとして、海外子会社を設立して現地法人からの配で稼ぐ、配当所得スキームがある(丸紅、伊藤忠、三井物産、三井住友建設など)
  • 社員の給料を上げずに、あえてボーナスを熱くすることで社会保険料の節約につながる(外資系金融、商社など)。ちなみに、残業が多いのが当たり前の会社だと残業代支払いの節約にもつながるので、ボーナスを厚めにするのは常套手段です。
あとは、サラリーマン、中小企業の節税スキームに関して書かれている感じでした。





Hooked: How to Build Habit-Forming Products

This book was written almost 10 years ago. Yet it still prevailed his concepts well implemented into a lot of successful products. Based on ...