2022年4月30日土曜日
GPI流 経営分析のリアル・ノウハウ 冨山和彦
2022年1月29日土曜日
【米国株式投資】W-8BENフォームとは
W-8BENフォームとは、「Certificate of Foreign Status of Beneficial Owner for United States Tax Withholding」の略称でして、アメリカの源泉徴収における受益者の海外在住証明書になります。
基本的にアメリカのサービスで上げた利益は、アメリカ国内で課税されることになります。しかしながら、日米間には租税条約が批准されているので、日本の納税者であることを証明すればアメリカ側での課税がされなくなります。実際にW-8BENフォームを提出しないと、30%の天引きにあいますので、W-8BENフォームは米国株式投資家にとって必須の書類です。この注意点は、国が変わるたびに提出する必要があります。それゆえ、例えば、日本からシンガポールに住民票を移した場合は、再度提出することが必要となります。
W-8BENフォームに関して日本語検索すると、以下の翻訳文書がありました。
https://www.citi.com/tts/sa/taxinitiatives/docs/tax-forms/Instructions-for-Form-W-8BEN-2017_JPN.pdf
実際のフォームの書き方は以下になります。まずは、以下のリンクからダウンロードしてください。
前半は以下のように記入します。
- Name of individual who is the beneficial owner:
- ここには、実際に収入を受け取る人の氏名、つまり自身の名前を英語で記入しましょう。
- (例) Takuya Yamada , Keio Morishita etc.
- Country of Citizenship:
- 国籍記入欄です。
- (例) Japan, Singapore etc.
- Permanent residence address (street, apt, or suite no., or rural route):
- 住所を英語で記載する欄です。都道府県から市町村は次の4番に記載するので、こちらには番地や部屋番号等を記載します。
- (例) 5-3-12 Nakagawacho, #1202 Hamamatsu Residential apartment
- City or town, state or province. Include postal code where appropriate:
- 郵便番号、都道府県、市区町村を英語で記入します。
- 順番は市区町村>都道府県>郵便番号の順番になり、郵便番号が最後にきます。
- (例)Chuo-ku, Tokyo, 100-8601
- Country:
- 住所の最後に国名を記載します。
- (例) Japan
- Foreign tax identifying number (see instructions):
- アメリカ国外の納税番号記載欄で、日本の場合はマイナンバーを記載します。記載することに抵抗感を抱く人もいるかと思いますが、マイナンバー制度実施後、必須項目なので書く必要があります。
- (例) 198023379
後半は、以下のように記載します。
- Sign Here:
- 氏名の署名欄で以前は手書きで入力する必要がありましたが、最近は、該当箇所をクリックすることでPDFの電子署名機能を利用することができます。
- その機能がない場合は、手書きでのサインをスキャンして画像として提出することになります。
- Date (MM-DD-YY):
- W-8BENの記入日を書きます。
- 書き方は、誕生日と同じです。月、日、年の順番です。
- Print name of signer:
- 1の署名者の氏名を記入します。
2021年12月23日木曜日
スタバ株は1月に買え!―10万円で始めるイベント投資入門
2008年ぐらいから本格的に専業投資家になった方の著作。俗にいう、当時でのアルファブロガーだった感じ。楽天証券でもコラム掲載してますトウシル(楽天証券)。
感想としては、全く投資スタイルに共感できなかったが、初心者にはウケるコンテンツっぽい。個人的にファンダメンタルを毛嫌いする投資スタイルって後出しジャンケンみたいで、平均移動線の上昇/下降トレンドだけで資産ポートフォリオをYoY+80%増できるのかよww、と思ってしまっています。はい。リスクかなり取らないと、どう考えても80万円から1億円にまで膨張しないだろという。書籍の中盤で初心者ウケしそうな株主優待券がいい銘柄を推奨しているけど、そんな投資手法ではどう考えても無理ゲーな気がしている。前半に書いてあった内容のうち、いくつかの株式が当たっただけなのでは!?と懐疑心持って読了しました。東証二部銘柄が東証一部銘柄に変わり、そのタイミングで機関投資家が買う組み立て銘柄に入った株が伸びることに着目するのはありなのかも。そもそも日本株の伸長率が低いから、対象市場にするべき論がありますが。
- 3~30銘柄を対象株式として観察する
- 個人投資家比率が高い指標:信用評価損益率=買建玉評価損益合計/買建信用建玉残高合計;-10%だと相場×
ググったら過去にさりげなく影響力の武器と行動ファイナンス理論をオススメしているBlogを発見しました。やっぱり書籍書ける人って勉強熱心なのは間違いないですね。知識やノウハウを提供しているわけなのでw
イベント投資"を行う上で、ぜひとも知っておいた方が良いものが「人間心理」
「行動ファイナンス」といわれる分野です。ある出来事が発生した場合、人間な
ぜそんな行動をしてしまうのか。
これを知っていれば、なぜ人間は繰り返し同じような行動を起こすのか(=同じ
出来事が起こると、いつも同じような株価チャートを描く)について、納得でき
るようになります。
おススメ図書としては「影響力の武器」と「ランダムウォーク&行動ファイナンス
理論の全て」です。
「影響力の武器」は、投資本ではなく、一般的な心理に関する本です。詐欺師
養成図書と言っていいくらい、恐ろしい本です。世の中の詐欺は人間心理をこう
やって突いて行われるのか、というのが良く分かります。衝動買いがなぜ起こる
のかも理解できます。
「ランダムウォーク&行動ファイナンス理論の全て」は投資に関する話題で、
中級者向けですが、あらゆる心理的状況がよくまとまっています。なぜ勉強すれ
ばするほど損をするのか... 分かりやすいです。
自分がなぜ、あのときに、あの値段で買ってしまったのかが理解できない...
という心当たりのある方は、ぜひ2冊をどうぞ。
2021年12月22日水曜日
バカでも稼げる 「米国株」高配当投資
最近流行り(!?)の有名Bloggerから出版なさったパターン。投資歴がそれなりにある方で、マクロ動向への理解はかなり高いのでは、と本家のアフィリまみれのBlogを見て思ったのですが、FANG株の予想は全然的外れでした。GAFA株が結局のところ2020~2021年も牽引した事実から、グロース株ではなくバリュー株になっている、あるいは、コロナ禍からの経済回復期を牽引するハイテクセクター代表のグロース株になっている、のどちらかの解釈が可能です。バフェットが保有している理由でWFCを押していましたが、確か近年バフェットのいるバークシャーハサウェイは不正問題で売却したはず。出版年月が2018年4月なので、仕方ないといえば仕方ないですが。今年のように、グロースが伸びている中バリューだけに集中して売買できる人は少数であり、そのメソッドだと結局のところ入金力勝負という身も蓋もない話になってしまう気が。。。資産運用にまつわるパラドックスです。
- 分散投資銘柄は8~16銘柄が妥当。理由は管理できる数、かつ、リスク許容度の範囲に収まるから。
- 低PERや高PERは、背景次第での解釈になる。一時的な高PERは割高ではない。代表例が2014~16年のエネルギー株。
- 利回り=DPS/株価。配当利回りだけを重視する投資方法だと、株価の下落によって高利回り株を購買する事になる。実際は、業績見通しが悪くて下落している場合、いずれ減配に向かう。
- 営業キャッシュフロー/売上高>15%を確認すること。キャッシュフローマージンが黒字であることは必須。
- 景気循環別でセクターを分けてポートフォリオを組むこと。
ネット産業はこれからもまだ伸びしろがあります。それゆえ、AMZNなどの高PER株を大切に長期保有しようとする痛い投資家は少なくありません。しかし、ネット産業が成長することと、もっと言えばAMZNの業績が伸びることと、AMZNの株価が伸びることはイコールではありません。ネット産業が成長し、AMZNの業績も伸びているなかで、株価は全然上がらないということは普通のことなんです。
これを「成長の罠にハマる」と言ったりします。「成長の罠」とは、将来有望で時代の最先端を走る企業に投資することで投資家は過大な値段を支払わされ、結果的に長期的なリターンは低くなるというものです。ちなみに、こうした将来有望な企業に投資することで儲かるのは一般の投資家ではなく、創業者であり、開発資金を出したベンチャーキャピタルであり、株式公開を仕切った投資銀行などです。
投資経験が未熟な自称長期投資家ほど、将来有望な銘柄に投資し「あとは気絶するわ」とかぬるいことを言ったりするのですが、目が覚めた時には「あれ?」て思うくらい株価は同じ数字を示したりします笑
グロース株に長期投資して成功した投資家はほとんどいません。グロース株で成功している投資家とは利確、損切を徹底していて戦場で気絶するなんて愚かなことはしないんです。
「FANG」は例外なくグロース株です。グロース株をバリュー株のように長期保有することを長期投資とは言いません。利確も損切りもできない決断力のない愚かな凍死家です。長期投資とはバリュー株に投資することであり、バリュー株とは初心者が投資するような、誰もが知っているつまらない株のことです。
それゆえほとんどの投資家は、ある程度知識と経験を積むと、バリュー株から離れていきます。「俺も昔はプロクター&ギャンブルやジョンソンエンドジョンソンに投資してた。だけど結果が出ないから今はギリアドサイエンシズとかアマゾンに長期投資してる」とか言う痛いことを平気で言っちゃうんです。
彼らも最初は「ゆっくりお金持ちになろう」と考えていたのに、結局「早くお金持ちになりたい!」という誘惑に負けてしまったのです。もちろんグロース株の短・中期売買はバリュー株に長期投資するよりも早くお金持ちになれるのも事実です。しかし、ほとんどの投資家は途中で淘汰されるということもぼくたちは知っています。
ぼくらは彼らを笑い者にするのではなく「明日は我が身」と気を引き締めて、今日もつまらない株に投資していかなければなりません。
2021年12月11日土曜日
不動産投資の嘘 木村昌慶
書籍の内容をまとめると
- ホームズのオーナー向けサイト「ホームズ 不動産投資見える!賃貸経営」
- 不動産投資を投資として捉える場合は、SnapshotとVideoの両方の観点から投資判断をする必要がある
- FCRとK%
- 金利が低い/高い→出口時の残債
- ここでFCRを詳しく説明すると
- GPI(gross potential income/満室賃料)-空室/未回収損=EGI(実行総収入)
- =EGI(effective gross income/実行総収入)-Opex(運営費/管理会社への管理料、共有部分の電気代や水道代、各種保守点検費用、固定資産税、都市計画税)=NOI(営業純利益)
- =NOI(営業純利益)-ADS(annual debt service/年間ローン返済額)=BTCF(before tax cash flow)
- =BTCF-Tax(税金)=AFCT(after tax cash flow)
- TAXの計算
- NOI-金利-減価償却=課税所得*実効税率=税金
- イールドギャップ=FCR(真実の利回り)とK%(ローン定数)の差を指す
- 利回り-金利=イールドギャップ(間違い)
- FCR-k%=イールドギャップ
- K%=支払い金額(ローンの年数と金利)/借入額
- 質権設定:火災保険などで保険契約をした物件が被害に遭った時の保険金を請求する権利(保険金請求権)を被保険者が他人(質権者)に質入れすることをいう。この場合、質権者は金融機関になる
- テナントリテンションコストの方が、新規顧客を付けるよりも安く済む
- メンテナンスの種類
- 予防メンテ:業者の繁忙期を外せば、設置費や修理費が安く済む
- 矯正メンテ:直さないと事故になるメンテナンス
- 繰延メンテ:出口を1~2年後と考えた時に、そのメンテナンスをしたことによって高く売れるのか、直したところで、売値に関係ないところであればやらない選択肢もある
- 管理会社:実際に両方を満たす会社を見つけるのは難しい
- 管理料が安い
- 客づけができる
- 売却の際の融資づけの注意点
- 次の購入者がローンを組めるかどうかが鍵
- 耐用年数よりもローンを延ばしている
- 耐用年数-築年数が十分あるか
- 抵当権以内でないと、次の購入者のローン期間が取れにくくなり、購買者がいなくなる
- 個人名義での売却だと譲渡税がかかる
- 不動産譲渡所得税:個人が不動産を売却した時の利益にかかる税金で、所有期間によって税率が変わる。法人には、不動産譲渡所得税はない。
- 短期譲渡:売却した年の1/1現在で「所有期間5年以下」の場合、所得税と住民税合わせて39%の短期譲渡税がかかる
- 長期譲渡:売却した年の1/1現在で「所有期間5年超」の場合、所得税と住民税合わせて20%の長期譲渡税がかかる
- 法人のメリット
- 法人で最初から購買することは可能
- 役員報酬で家族へ所得分散できることがメリットとして主張される
- 役員報酬に対して給与所得者控除が適用され、法人への管理費は損金扱いとなる
- 役員退職金や生命保険を使った節税対策が可能になる
- 相続税発生時に土地評価の減額が可能(サブリースと物件所有時)
- 赤字決算になっても、欠損金の繰越が可能(個人で3年、法人で9年)
- 不動産投資における法人には、管理法人と所有法人の二種類がある
- 不動産管理会社:個人もしくは他の法人が所有する賃貸不動産の管理運営を行う法人
- 不動産所有会社:プライベートカンパニー。保有法人は資産そのものを法人で所有する個人の資産管理会社
- 減価償却と簿価
- 法廷耐用年数を全てけいかしたもの
- 法廷耐用年数*0.2=残存耐用年数
- 法廷耐用年数を一部経過したもの
- 法廷耐用年数-経過年数+(経過年数*0.2)=残存耐用年数
- 木造22年/RC47年/電気設備・給排水衛生設備など15年/エアコンなどの一般的な住宅設備6年
2021年10月23日土曜日
History in Crisis? Recent Directions in Historiography written byNorman Wilson
読んだ。160ページぐらいあった。マルクス主義歴史論とか哲学者カールポパーの反証主義が出たりと、学術的に「歴史」とは何なのかを解説した本。要は、歴史学以外の分野にいて様々な手法や見解が進歩したからそれを取り入れることこそが、歴史だよーっていう本です。間違った要約だったらぜひ指摘してください。
2021年10月10日日曜日
買い物ゼロ秒時代の未来地図 望月智之
株式会社いつもの社長の著作。ECの出店周りの支援業務がメイン。この領域では、知り合いが起業しているしキャッシュを稼ぎやすい事業なんだろう。2021年10月10日で見ると、株価は2296円、上場ゴールみたいな会社になってるなぁ。
内容は小売業界と関わりのある私からすると既知の内容。知らなかった情報は、3万人フォローワーをファンビジネスしたいなら目指すべきらしい。ライブコマース盛り上がっているもんねぇ。ただ、この領域って昔でいう、口コミ>紙チラシ>Blogger>Twitter>Instagram>ライブコマースへの遷移にすぎないからなぁ。競争優位の文脈で語られる、差別化戦略がそのままマーケティング戦略になるパターン。
What>Why, Howがこれまでの時代だったが、Why, How>Whatの時代になると言及している。これには半分同意だけど、半分は多分そんなことにならない。会社としてDTC事業にも関わってきているからこそのポジショントークだと推察。
2021年10月9日土曜日
Why Software Is Eating The Worldを読んで改めて近未来を考えてみた
Marc Andreessen is a cofounder and general partner at the venture capital firm Andreessen Horowitz. He is an innovator and creator, one of the few to pioneer a software category used by more than a billion people and one of the few to establish multiple billion-dollar companies.
Marc co-created the highly influential Mosaic internet browser and co-founded Netscape, which later sold to AOL for $4.2 billion. He also co-founded Loudcloud, which as Opsware, sold to Hewlett-Packard for $1.6 billion. He later served on the board of Hewlett-Packard from 2008 to 2018.
Why Software Is Eating The World
今月のウォールストリートジャーナル紙に、ブラウザNetscapeを開発したことでも有名なソフトウェアエンジニアで投資家でもあるマーク・アンドリーセン氏(Marc Andreessen)の寄稿文が掲載されました。”Why Software Is Eating The World“(ソフトウェアが世界を飲み込む理由)と題された手記には、古いビジネスモデルに基づいた産業が、ソフトウェアの登場によってビジネス転換を余儀なくされ、その「ソフトウェア化」の波に乗れない企業は廃業に追い込まれている構図を鮮明に描いています。これは以前このブログの「バリュー・チェーンで見えてくる各社の市場参入戦略」でも紹介した、企業の経済活動によって生み出される価値(バリュー)とその連鎖(バリューチェーン)を理解することで、各企業の今後の戦略が見えていくることと深く関わっています。ソフトウェア産業がこれまで無縁であったような産業まで飲み込んでいるという経済構造の変革期にあって、「あちら側」(古い経済構造)から「こちら側」(新しい経済構造)に企業レベルでも個人レベルでも軸足を移すことの重要性など、アンドリーセン氏の寄稿文はとても深い洞察に満ちています。
5年後にどうなったかの考察になります。
Software is still eating the world
ようやくマーク・アンドリーセンが2011年にWSJに寄稿された伝説のエッセイを読みました。感想としては、「大学生の時に知りたかったw」です。2016年から社会に出たわけですが、ここまで日本社会までもがソフトウェアに飲み込まれているとは思いもよりませんでした。経営学の人的資本論では、個人のキャリアはピボット可能として語られますが、現実的にスキルセットに互換性があることはほぼなくて、多くは転職に苦しむ世界になるんでしょう。CourseraのIPOを含めたEd tech業界や新薬開発でのHealth careが盛り上がりを見せているタイミングまでもを、ドンピシャで当てるマーク。天才すぎますw
国内の産業へのValuationを見て見ましょう。米国同様な現象は起きつつあります。旧式のコンサルティング会社であるDIの株価が全然伸びないのに対して、ベイカレントやAccenture(米国)の株価は爆上がりです。国内事業をほぼ捨ててIndeedに集中しているリクルートの株価は上昇中です。VC業界も高学歴エリートが行きたい人気転職先になっています。事業承継領域のM&Aもクラウドなり仲介サイトに高いValuationがついています。日々の生活レベルで考えてみましょう。2018年だとまだ電子決済のPaypayもそこまで店側で浸透おらず、Uber eatsもメニューが貧弱でした。しかし、2021年にもなれば電子決済が当たり前で東南アジアで展開しているGrabやGojeckとほぼ同じような世界線になってきました。例えば、マーケティング領域ではMarketing Automationサービスが浸透しつつあり、Data integrationがレガシー領域で進歩しています。同様に、Digital Ad領域では広告代理店の仕事を奪うことを念頭に置いているGoogle marketing platform、Accentureが広告代理店領域にグローバルでは踏み込んでいたり、案の定広告代理店のProfit zoneは消えつつあります。同様なことが、事業会社のマーケティング部でも起きつつあります。つまり、本当に一部の価値貢献業務以外の領域で人が不要になっていくわけです。なお、典型的なPR業務はこの5年で消えました。厳密には椅子の数が減ってアウトソースされたのが正しい説明になりますが。
もはや目先の仕事では関係なくても、たぶんこの10年のうちに、労働市場の大改革が起きるのは確実なんでしょう(労働法が変わるかはわからないけれども)。仕事論を飲み会で語っていた大先輩の仕事が消えて、リストラ対象になるかもしれません。年下に細かいオペレーション作業を振っていたら、自分だけがDigital worldから取り残されてしまうかもしれません。
答え合わせは10年後。
こちらで原文が読めます。
https://a16z.com/2011/08/20/why-software-is-eating-the-world/
2021年9月25日土曜日
Origins of the modern Japanese state: Selected writings of E. H. Norman (The Pantheon Asia library : new approaches to the new Asia)
明治時代の近代化から戦後にかけての日本の記録が、米国本土でどのように扱われていたか、が書かれている。米国が戦後の日本がマルクス主義に傾聴しないように、"Pysicological program"があったりと、結構衝撃的な内容もある。政治が財界と軍事のバランスを統制できなくなってから、軍国主義へ突入した分析も江戸時代の身分制度の解放(士農工商)まで結びつけて分析されていたりする。英単語は難易度高かったw
The art of history is essentially a selection of the relevant facts and an assessment of their interrelationship.
2021年9月20日月曜日
Global Inequality Branko Milanovic
2021年8月14日土曜日
時間術大全――人生が本当に変わる「87の時間ワザ」 ジェイク・ナップ (著), ジョン・ゼラツキー (著)
Google Venturesで勤務していた著者二人による、時間効率管理術の書籍。読もうと思った背景がいくつかある。
- 会議中にChatする文化があるチームにいた時、正直言ってChatを引き起こす階層以下の意思決定の質が著しく低かった。
- 仕事に慣れてきたおかげでマルチタスクをこなせる一方で、集中力が落ちてきていると日々実感していた。
- 複数のニュースソースを日々チェックするようになってから、情報の海におぼれている感覚があった。
- 「デフォルト」で時間配分の9割が決まるという思想からスタートしている。まさにテック企業的な発想。気合や根性論ではなく、システムでアプローチするスタイル。個人的にはこういう手法がすごくしっくりくる。
- ハイライトは、緊急性・満足感・喜びの三次元で判別していく。特に3つ目の喜びに結びつけられたほうがストレスを感じることがないため、効率がいいんだろうと推察する。
- 一度作業を中断すると、再度集中して作業ができるようになるには平均して23分15秒かかると言われている。(by グロリア・マーク教授/UC Irvine professor)
- ワーキングメモリを起動させるには時間がかかる。隙間時間でできることは、所詮たかがしれている些細なことでしかない。
- アプリを消せ。特にTwitter/Instagram/Snapchat/Facebook/Tiktok、どれもなくたって人生困らない。
- アナログタイマーを用いてタイムプレッシャーをかけるといい。
- 毎日運動すること。20分でいいから、本当に毎日。無理なら二足歩行をしろ。
- 加工食品と糖分とは距離をおくべく、野菜・ナッツ・果物中心の菜食主義でいこう。
- 森林浴をしなさい。自然と触れることの効果は計り知れない。
- 瞑想しろ。呼吸に意識を向けるだけでもいい。
- ヘッドホンと距離を置く。音楽を聴いてリラックスにはならない。脳に付加をかけないように。
2021年7月31日土曜日
Why 1 in 2 extensions fail and how to beat the odds Taylor David
Benefit of brand architecture
- Identity coherence (company)
- Communication strategy (company)
- Boost ROI (company)
- Add consumer navigation (consumer)
- Master brand concept (consumer)
- Brand architecture helps structure and organize the product range to maximize efficiency for the company and ease consumer choice
- Product platforms should group products together, help stimulate innovation and show how each one helps build the master brand vision
- Where possible, strategies and executional consistency with the master brand should be maintained, with changes made only when the degree of stretch is substantial
- Strength the core:neglecting the core brand/product range>Protect and grow the core
- Vision:forgetting what made you famous in the first place>Clear vision to ensure extensions have added value
- Ideas:extensions are company not market driven>Use market and consumer insight as a catalyst for ideas
- Focus:scatter-gun stretching leads to dwarf extensions>fewer, bigger, ideas that build brand and business
- Delivery:execution fails to deliver against promises>excellence in execution as a key source of differentiation
- Brand architecture:confusing range for both consumer and company>structure that aids consumer choice and company efficiency
2021年7月25日日曜日
働き方2.0 vs. 4.0 橘玲
令和の働き方の指南書です。すでに働き方3.0のコミュニティってあるから、あと10年ぐらいするとフリーエージェント社会が到来する感じ。2015年とかでは考えられなかったけど、既に今の会社も、「無駄な仕事で残業するぐらいなら副業します」みたいな価値観の新入社員が一定数いるしなぁ。
- 働き方1.0 年功序列、終身雇用の日本的雇用慣行
- 働き方2.0 成果主義に基づいたグローバルスタンダード
- 働き方3.0 プロジェクト単位でスペシャリストが融合集散するシリコンバレー型
- 働き方4.0 フリーエージェント
- 働き方5.0 機械が全ての仕事を行うユートピア/ディストピア
- アベノミクスは働き方1.0を2.0にしようとした。その結果、非正規雇用のシワ寄せが正社員の長時間労働になった
- ムーアの法則(集積回路)、ギルダーの法則(通信網)は2020年になっても当てはまっており、この流れは誰も止められない
- 日本はそもそも「家」単位構成社会である。年金制度もそのまま家単位で負担する仕組みであり、個人単位になっていない。他国では個人単位での年金制度が当たり前である。
- 未婚率は毎年上昇傾向にあり、男性だと1990年に5%が2000年に12.6%、2015年には23.4%が未婚という世界。つまり、40人クラスだと10人が結婚できない世界観
- 世銀の主任エコノミストであるブランコ・ミラノヴィッチによる「エレファントカーブ」で明らかにされたのは、先進国の中産階級がグローバリゼーションの割を食った階層という事実である。所得も資産もべき乗分布するのであり、正規分布ではない。
- 日本は身分社会であるため、労働集約型の製造業、小売業じゃないとグローバルで競争優位を保てない。知識集約型産業の金融やITはボロ負け状態。外国人労働者受け入れ問題は、市民権プレミアムをめぐる移動問題と同値である。(実際外国人受け入れ労働者問題が国際社会でついに指摘されましたね。。。)
- 日本は20世帯に1世帯が資産額1億円世帯であり、2人以上の世帯のうち上位10%超の平均年収が1441万円(2017年)である。意外にも格差は少なく、富裕層が依然として多い国である。
- ドナルド・コースの「コースの定理」によれば、取引費用がゼロになると会社は不要になる。しかし、現実はグローバルカンパニーへの集中が起きている。これは、経済がシュンペーター型になり、テクノロジー競争を勝ち抜いた企業が独占するゲームに変化しているからだ。不完備契約理論と残余コントロール権を用いて、取引費用がゼロになっても中間管理職なり、会社が存在する理由をサンフォード・グロスマンとオソバー・ハートは説明している。
- 知能によって差別をしてはいけないリベラルな社会では、「やる気」がない人間は糾弾される。やってもできない人間は生涯学習の社会契約に違反したとみなされ、自己責任で社会の最底辺に突き落とされる未来がやってくるかもしれないのだ。リカレント教育が叫ばれる背後には、理由があるのだ。
- 本郷バレーと呼ばれる、東京大学本郷キャンパスでExitする起業家グループがいる。彼らからすると、わざわざシリコンバレーを目指すのはコスパが悪いのだ。日本語という参入障壁に守られて、経歴のおかげで資金調達が容易にでき、それなりの金額での売却先があるなら、とっとと富を稼ぎきってしまおうという発想である。
- Giveしても減らないものは、知識とネットワークなのである。
2021年7月22日木曜日
ZMOT by Jim Lecinski
超有名な原典を読んだ。約10年前に出版されたけれども、見事に予想した世界線になっている。産業構造が崩れると、それに付随する組織能力の変化が求められ、結果的に、個人レベルにおいては、スキル受給バランスに歪みが生じた。まさにそんな2015~2021年だったと振り返る。
Mental model of marketing historically
- Stimulus
- Shelf=FMOT
- Experience=SMOT
2021年7月17日土曜日
Japan at War: An Oral History
Japan at Warということで、英語ながらも日本の視点に立って描かれた戦争回顧録になります。米国の大学教授が数多の日本人のインタビューを時系列(cronological)にまとめた書籍です。NY times book of the yearにも選出されました。英語のレベルはそこまで難しくないので、サクサク読めます。
Hooked: How to Build Habit-Forming Products
This book was written almost 10 years ago. Yet it still prevailed his concepts well implemented into a lot of successful products. Based on ...
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わかりやすい説明で書かれていて、構造をシンプルにしてるから頭に残りやすかった。 株はいろいろあるけれど、バリュー株とはつまるところ以下の特徴を有する。 価値と価格に差が存在する 修正されるStoryの有無 企業価値の算定のプロセス 企業は丸ごと評価する 企業の価値はその「企業の...
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世間では、マーケティングに関して様々な言説があります。それは、立場や業界や役職への期待値の違いによって定義が異なります。学者や経営者に近いレイヤーは、「マーケティング=経営」に近い内容を主張しますし、現場レベルのレイヤーは、「マーケティング=専門性のあるスキル」に近い内容を主張し...