2021年9月20日月曜日

Global Inequality Branko Milanovic



It is now clear that capitalism and globalization wouldn't ultimately benefit everyone. He warns that growing inequality poses a real threat to democracy. While he presents the scientific data on inequality at great length, he gives only brief consideration to solutions on how the dynamics that drive inequality might be reserved. His case for open borders, however, leaves a lot to think about. Milancovics authoritative book makes for a technical  but compelling read for those who want to understand the forces driving inequality.

Globalization has changed the world dramatically with the promise of growing prosperity for all. But the reality is different: Globalization also has its losers. 

いやー2021年ですけど、これ今後10年のトレンドですね。自民党総裁選挙に出馬している岸田さんも格差是正のポジションとっているし、多分アメリカに追随して日本もアンチグローバリゼーションの流れになり、国内での再分配が加速するのでは。マクロな視点で見ると、2000年から20年間ぐらい「資本主義とグローバリゼーションはみんなにとっていいよね!」と盲信していた先進諸国の中間階層が経済的恩恵の犠牲者(=敗者)になったということです。米国だけかと思っていたら、日本でもサラリーマンの厚生年金負担割合が上がったりと、さりげなく、しかし、確実に中間階層が割に合わない時代に突入です。

近年になって、トマ・ピケティがr>gという事実を明らかにしたりと、要は、中間階層が高等教育にお金を払って(それこそ大学院とか英語学習とかプログラミング学習とか)、賃金上昇を期待して頑張ってきたけれども、実態はほぼ多くの人が報われない結果が突きつけられたということです。労働市場って残酷ですよね.....

米国株式市場を見ても、2000~2010年まではグローバルカンパニーの時代、それこそ、P&GとかGEとかエクソンモービルとか製造業拡大の時代でした。2010年から流れが完全に変わって、GAFAMといったソフトウェアの時代になってしまった。それに応じて、日本も昔は外資系企業の日本支店に入れば、その賃金メリットにありつけていたのが、今はほぼ完全にありつけなくなってしまった(それもそのはずで、会社レベルでグローバリゼーションが進めば現地人を現地の賃金水準と比較して少し高いオファーを出すことで雇用が可能になるから)。

民主主義による政治に支持された価値観が、必ずしも幸福に繋がらないあたりが、まさに不合理な人間の集合体って感じですよね。まさに解答がないテーマでした。


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