2019年8月12日月曜日

マッキンゼー式最強の成長戦略 パトリック・ヴィギュエリ、スヴェン・スミット、メルダット・バグハイ

久しぶりに戦略に関わる本を読みました。ちょっとだけ、今の会社のCEOの意思決定の凄さが理解できました。が、APAC部門のあいつは許さん(笑)

まあなんというか、マーケティングやっていると売上とシェア至上主義になりがちなんですけど、そろそろ他のことも理解していかないといけない年齢ですわー。例えば、スコアカードに資本回転率が入っているのか、ぶっちゃけピンときてませんでした。TSRの中で、基本的にオペレーティング・パフォーマンスの変化を最大化するのは理解できていたものの、それ以外の領域の話がすっと理解できません。



マッキンゼーが定義した成長マップ。こういう大局的な目線でたった上で、今起きている組織変化が何かに敏感にならないといけませんな。



あとは、いつものようにメモでーす。

大企業が成長の創出と持続において直面する挑戦の分析を通じて、「成長はどか ら 生 ま れ る の か 」という 問 い に 答 え る こ と で あ る 。その挑戦の第 一の部分は、基本的な数字の問題である。会社の規模が大きくなればなるほど、次なる成長は困難の度を増していく。フオーチュン・グローバル500社の中央値で売上高は約 二五〇億ドルに及ぶ。世界全体のGDP (国内総生産)成長率と同じペース (約六 。二%)で成 長を持続するためには、毎年 一六億ドルの増収を重ねていく必要がある。プロクター ・アンド ・ ギャンブル (P&G)のCEOが最近語っているように、同社にとっての成長とは、イギリスで の事業規模あるいは 「タイド」(アメリカ市場でトップシエアの洗剤)の事業規模に相当する拡 大を毎年続けていくことなのである。大企業が直面する第二の挑戦は、いわば寿命に関わる問題である。年数を重ねて会社の規模が 大きくなればなるほど、事業が成熟化しやすくなる。そうなると、加齢にともなう問題に突き当 た る こ と は ほ ぼ 避 け ら れ な い。 イ ノ ベ ー シ ョ ン の ペ ー ス が 鈍 り 、 リ タ ー ン が 次 第 に 低 下 し て いく ようになる。さらに加えて、成熟化した組織の規模そのものが惰性を生み出すおそれも生じる。 組織全体が内部的なオペレーションの尺度に染まりきってしまい、進化する顧客ニーズ、新たな 競 争 相 手 、 新 し い ビ ジ ネ ス モ デ ル に 対 応 す る こ と が ま す ま す 困 難 に な っ て いく。..............企業経営者に次の二つの必要性を説明することである。まず 一つは、自社の 成長がどこから生まれるのかに関して、全体と細部を併せ見る視点をも つこと。そしてもう 一つ は、自社が競争する市場の構成を反映した戦略と組織を確立することである。........すなわち中核事業の内外両面において、有機的または買収を通じて得られる売上の増加を意味する。



売上とその増加の軌線は、その企業の市場における役割、影響力、リーダーシップ、地位を示す格好の指標 (完 璧 な 指 標 で は な い が ) となる。長期的に見ると、持 続 的 な 売 上 成 長 は、より高水準の利益および価値創出と高い相関をもつ。


多 く の企 業 が ビ ジ ネ ス チ ャ ン スを 大 雑 把 に捉 え て お り 、 そ こに一つの問題があることを確信するに至った。特に大企業は 「平均的な」見方にとらわれてい る 。 「今 は 中 国 が 熱 い 」 「医 薬 品 は 高 成 長 産 業 だ 」 「高 齢 化 が ヘ ル ス ケ ア の 需 要 拡 大 を も た ら す 」――などなど。この種の一般化が幅を利かせているのだが、それは成長のチャンスを求める企業 経 営 者 にと って、実はほとんど何 の役にも立たない。私 た ち は 本 書 に お い て 、 真 の 勝 利 の 方 程 式 は 、 市 場 の セ グ メ ン ト と そ の ニー ズ 、 そ し て そ れ を 満たすのに必要な能力をつぶさに理解することからしか生まれえない、ということを伝えたい。 成長のポケットを見出すには、事業と組織をより深いレベルまで掘り下げる必要がある。


大企業の成長格差のうちのほぼ八〇%は、「競争の場」の選択に関係しているのである。どの市場セグメントに参入し、どれだけ のM&A (合併 ・買収)を行うか。市場がグラニュラーなものであるのと同じく、潜在的成長の ポケットもまたグラニュラーなものなのである。これはすなわち、あなたが 「成長の場」の選択 を グ ラ ニ ュラーな レ ベ ルで行う 必要 があ る ことを意味 し て いる。その選択に際しては、コストやエグゼキューションの比較分析と同等の精度で、自社の成長パ フォーマンスを同業他社のそれと比較するベンチマーキングの手法がある。すなわち売上成長の パフォーマンスを三つの要素に分解する手法で、その三要素とはポートフオリオ・モメンタム、非有機的活動、有機的なシェア獲得である。 .............つまり、パフォーマンスの次段階に入るために前線を突破するというやり方ではなく、成長に必要な資源をそれぞれの事業ユニ ツトに与えること、あるいは成長が見込める ユニットに資源を重点配分することである。日標 の 未達や進捗の遅れ、努力不足などをあげつらつて社員の尻を叩くのではない。あなたに必要なのは 、 事 業 ユ ニ ット に さ ら な る 人 材 、 資 本 、 資 源 を 与 え る た め の ス ケ ー ル ア ップ か 、 勝 算 の な い事業から引き揚げるスケールダウンのどちらかなのである。売上成長に対するM&Aの寄与度の高さがある。 平均的な大企業において、M&Aは売上成長のうちの三〇%を生み出している。



ポートフォリオ・モメンタムを高める方法は三つある。高成長ポケットへの資源再配分、ポートフォリオのシフト、市場の拡大である。






2019年7月30日火曜日

残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する エリック・パーカー


この本(残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する)はめっちゃ面白い!成功法則に関して論文を引用しながらEvidenceベースで解説していく書籍です。

 



白黒つけがたい論に対して、Evidence based dataを用いて回答を導きます。これは、筆者の観測によって導かれた推論ではなく、統計学、教育学、心理学、社会学、行動経済学などの学問をベースに導かれた回答です。いろいろトピックがあるので、詳しくは自分で読んで欲しいけれども、20代サラリーマンが気になるトピックは以下でしょう。


  • どんな成功法則よりも役に立つ!「面白いゲームの四つの条件」
  • 「時は金なり」は間違っている
  • 「理想の結婚相手」を見つける理論
  • 引き寄せの法則が脳におよぼす悪影響と現実を本当に変える方法 "WOOP"
  • 外交的なリーダーと内向的なリーダー
  • 成功において自信よりも大切な概念「セルフ・コンパッション」
  • 「退屈な仕事」はあなたを殺すー文字通りの意味で
  • 「リラックス」と「睡眠」の最新科学
  • 休暇の注意点ー旅行の前後に働きすぎては意味がない
  • あわれな「最大化人間」になってはいけない


ということで、序章の一部を引用します。「幸福」を追求して生きていきたい私のような人にはきっと示唆に富んだ学びを得られると思ってます。

巷には、成功の一面だけを取りあげた本、あるいは実践的アドバイスなしに昨今の成功理論だけ紹介した本が溢れている。本書では、まず実際に使える理論を見きわめ、次に、あなたが目指すところに行くための具体的な方策を学ぶ。何をもって成功と定義するかはあなた次第だ。それはすなわち、あなたが仕事や家庭で幸せになるために個人的に必要とするものだ。だからといって、成功の法則はまったくの気まぐれで決まるものでもない。あなたはすでに、成功するための戦略として最も効果がありそうなもの(着実な努力)と、まったく効果がなさそうなもの(毎日昼まで寝ている)を知っている。しかし、問題はこの二つのあいだに位置する膨大な選択肢だ。すでにあなたは、これまでの実体験や知り合いの話、書籍、ウェブ記事で、成功を目指すうえで役に立つ資質や戦術について多くを学んできたかもしれない。ところが、真に確証が得られたものは一つもない。逆に、役立たないとして除外すべきものはたくさんある。私が本書で探究したいのはまさにそのあたりだ。過去八年にわたり、私は自分のブログBarkingUpTheWrongTreeで、人生で成功する秘訣に関するさまざまな調査や研究結果を分析し、専門家へのインタビューを重ねてきた。そして数々の答えを見いだしてきた。その多くは驚くべきもので、なかには世間の常識を真っ向から覆すものもあった。だがそのすべてが、仕事や個人的目標で抜きんでるためにすべきことについて、貴重な洞察を与えてくれた。目標達成のために不可欠な要素として世間一般で広く信じられてきたことの多くは、手堅くて正論だが、今や完全に間違っている。この本ではそうした定説の誤りをあばき、大成功する人と一般の人を分けている科学的背景を探り、私たちがもっと成功者に近づくためにできることは何かを、最新のエビデンスから探る。場合によっては、成功者を真似しないほうが賢明であると学ぶことになるだろう。世の中で信じられてきた成功法則のどれが真実で、どれが空論なのだろうか。
エリック・バーカー,橘玲. 残酷すぎる成功法則 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.209-225). Kindle 版. 

もう一つ、人の能力値に努力量以上のインパクトを与える遺伝子のお話。こういうのを読むと、凡人は努力しても意味なさそうに思えるけれども、幸福の本質は努力する・しない論ではなくて、他者と比較しても意味ないよっていう点に尽きます。どうでもいい差異を追いかけるのではなく、意味ある差異を追いかけることが幸福への第一法則になります。

ニュースでよく聞くのは、遺伝子が原因でああなる、こうなるという話だ。それで私たちはすぐに、「良い遺伝子」「悪い遺伝子」とレッテルを貼る。これは心理学者が「脆弱性ストレスモデル」と呼んでいるもので、悪い遺伝子を持つ者が何か問題に遭遇すると、うつ病や不安神経症などの精神疾患を発症しやすいという。だが一つ問題がある。この説が間違っている可能性がじょじょに強まってきたのだ。遺伝学の最近研究では、「良い遺伝子」対「悪い遺伝子」というモデルが覆され、増強装置概念に近い説が導入されつつある。心理学者が差次感受性仮説(感受性差次仮説)と呼ぶもので、問題があるとされる遺伝子が、状況さえ異なれば素晴らしい遺伝子になりうるという考え方だ。一本のナイフで人も刺せれば、家族の食事も作れる。それと同じで、遺伝子の良し悪しも状況次第で変わるという考え方だ。もっと具体的に話そう。たとえば大多数の人は、正常なドーパミン受容体遺伝子DRD4を持つが、一部の人は突然変異種のDRD4‐7Rを持つ。これは、ADHD、アルコール依存症、暴力性と関連がある悪い遺伝子とされている。しかし、社会心理学の研究者のアリエル・クナフォが子どもを対象に行った実験では、別の可能性が示された。クナフォは、どちらの遺伝子の子どもが、自分から進んでほかの子とキャンディを分け合うかを調査した。通常三歳児は、必要に迫られなければお菓子を諦めたりしない。ところが、キャンディを分け与える傾向がより強かったのは、なんと7R遺伝子を持つ子たちだったのだ。「悪い遺伝子」を持つ子どもたちは、頼まれもしないのに、なぜほかの子にキャンディをあげたいと思ったのだろうか?なぜなら7Rは、「悪い遺伝子」ではないからだ。ナイフと同様に、7Rの良し悪しは状況次第で決まる。7Rを持つ子が虐待や育児放棄など、過酷な環境で育つとアルコール依存症やいじめっ子になる。しかし良い環境で育った7R遺伝子の子たちは、通常のDRD4遺伝子を持つ子たち以上に親切になる。つまり同一の遺伝子が、状況次第でその特性を変えるというわけだ。行動に関連するほかの遺伝子の多くにも同様の結果が見られた。ある種のCHRM2遺伝子を持つ十代の子が、粗悪な環境で育つと非行に走りやすい。
エリック・バーカー,橘玲. 残酷すぎる成功法則 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.425-446). Kindle 版. 

こっからは、いつものようにメモでーす。
  • "Self compassion" (=自尊心の+の面が含まれる概念)が幸福感、楽天主義、個人の主体性、他者のつながりによる充足感などをもたらす。
  • プライスの法則は無我夢中で働くことがいかに大切かを如実に示している
  • 「目覚ましい貢献をした人々にあって膨大な生産力はむしろ標準的なことであり、例外的なことではない」 (カルフォルニア大学サンタクルーズ校名誉教授のフランク・バロンから引用)
  • 確実なゲームに参加しよう。WNGF:Winnable(Whiny) Novel(Neatered) Goals(Goats) Feedback(Fly)
  • 引き寄せの法則が脳に及ぼす悪影響と現実を本当に変える方法=WOOPS(心理対比):Wish/Outcome/Obstacle/Plan

  • HDEC2遺伝子の突然変異により1~3%がショートスリーパーでいられる
  • 睡眠時間が6~8hを下回った被験者は絶対的に同じ睡眠時間を保った者に比べ、心臓血管疾患およびすべての原因による死亡率が高くなった。しかも問題はそれだけではない。今日の世の中では「すべては私たちのせい」になる。または、少なくともそう感じさせられる。人は選ぶのが好きで、特に21世紀は私たちにほとんど無限に近い選択肢を与えている。テクノロジーの進歩により、1日のどの時間にも仕事をするという選択肢を持っている。職場の扉はもう5時で閉まったりはしない。子供と遊んだりする時間もすべて働こうと思えば、働ける時間になった。つまり、一瞬一瞬をどう過ごすかという決断が自分自身に委ねられている。この決断は過去にはなかったものだ。そして、絶えず頭の奥でこの決断を迫られていることは、もの凄いストレスになる。
  • HBSクレイトン・クリステン、ローラ・ナッシュ、ハワード。スティーブンソンによる幸福のmeasurementによれば、以下の四つに注意する。

1.       幸福感=楽しむ:人生から喜びと満足感を得ていること
2.       達成感=目標を達成する:何らかの業績で他に抜きん出ていること
3.       存在意義=他者の役に立つ:身近な人々にPositiveな影響を及ぼしていること
4.       育成=伝える:自分の価値観や業績によって、誰かの未来を助けていること

  • 「もし二つの事柄がトレード・オフの関係にあるなら、双方を最大化することは不可能」by ナッシュ/スティーブンソン
  • 「人が一生のあいだに行うことはすべてトレードオフだ」byスペンサー・グレンドン

  • 心理学者のロバート・エプスティンによれば、ストレスを減少させる効果的な方法は計画を立てることに尽きる。前もってどんな障害があるのか予想し、克服法を考えておくと状況をコントロールできていると(脳神経科学によれば)感じる。ストレス下にさらされると、理性的思考を司る前頭前皮質がお手上げの状態になっているのだ。つまり、辺線系の爬虫類脳と同じ状態である。
1.       時間の使い方を追跡調査してみる
2.       to doリストではなく、予定表にすること(固定スケジュールによる生産性)
3.       上司と話す
4.       自分がおかれた状況をコントロールする
5.       1日を首尾よく予定した時間に終える

Wish/Outcome/Obstacle/Plan:WOOPS

Western/Educated/Industrialized/Rich/Democratic:文化のもとに暮らす特殊な階層

2019年7月20日土曜日

ペンタゴン式 目標達成の技術 一生へこたれない自分をつくる カイゾン・コーテ


ペンタゴンで勤務経験のある著者の作品。以下の章で構成されている。
  1. Breathing: Proper breathing promotes exceptional life.
  2. Meditation: A better world shall emerge based on faith and understanding
  3. Awareness: Never send to know for whom the bell tolls. It tolls for thee.
  4. Knowledge: The truth of the matter is that you always know the right thing to do. The hard part is doing it.
  5. Excercise: Physical fitness is not only one of the most important keys to a healthy body it is the basis of dynamic and creative intellectual activity.
  6. Discipline: Discipline is the sole of an army. It makes small numbers of formidable; procures success to the weak, and esteem to all.
  7. Last will: Live as if you were to die tomorrow. Learn as if you were to live forever.

2020年は、「呼吸と姿勢」と「自律と瞑想」が次の関心領域。

身体機能の健全化のために、呼吸法を制する。現代人は呼吸が浅く、成人男女の1分間あたりの平均呼吸数は12~16回であり、肺容量全体のわずか18%~20%しか使用していないが、理想は8~10回で50%の肺容量を使用することである。
呼吸法は古代文明を遡り、西暦400~500年ごろにインドで誕生したと言われている。呼吸法が生理機能の自動調節を司る自律神経を意識的にコントロールできるため、生命維持の基本である呼吸を制することは、人生を制することである。適切な、心拍数を115~145である。また、やる気がない怠惰なときは、心拍数を意図的にあげることで、パフォーマンスに適した状態に変えられる。


1980年、「ジェダイの騎士団」と呼ばれる陸軍の特殊部隊が行った瞑想トレーニングがペンタゴンの歴史の中で最初の瞑想トレーニングである。心身・特殊技術の両側面において、他の特殊部隊兵士より結果が出たため、瞑想の研究が始まった。
「マインドフルネス瞑想」を元陸軍大尉で、ジョージタウン大学の准教授になったエリザベス・スタンレーが開発した。瞑想はうつ病を緩和することが研究で判明している。睡眠の質の向上、健康状態の改善、記憶力、免疫システムの向上、恐怖心の制御などに効果が認められている。脳をしっかり休ませ、自分と静かに向き合う時間をつくる。すべての雑音や情報を一度シャットアウトし、心の余裕をつくる時間を持つ。

HBSのカリキュラムはビジネスのシュミレーションする事例が200~250個こなす。そうすると、実際の現場で必要な意思決定が何かをわかってくる。要は、大量のシュミレーションによって鍛えるメソッド。そして、勉強とは以下の三分野を満遍なく満たさない限り、飛躍はない。
  • Motivation
  • how-to
  • Skill

  • 必要以上の量を食べることをは避ける
  • バランスの良い食事を心がけ、糖分や塩分のとりすぎには注意する
  • 食べるときにはよく噛むように心がける
  • 添加物を可能な限り避けるようにする
  • 食べたら歯を磨く
  • 適度な運動を生活に取り入れる
  • 睡眠は十分とるようにする
  • 喫煙はしない
  • お酒はたしなむ程度にする

軍隊の筋トレは、週3回必要不可欠な筋肉に絞ってそれぞれ1hを自重トレーニング中心で行う。それと、同時に姿勢を意識して良くするように訓練づけされる。
自律は自分の中の不可能を可能にする原動力となる。

神経学者のダニエル・レヴィティンが述べている1万時間理論とは、「どんな才能や能力を持っていたとしても、プロフェッショナルになるためには、1万時間の訓練をし続ける必要がある」というもの。

2019年7月7日日曜日

寝てもとれない疲れをとる本 中根一


東洋医学をベースにした本です。

五臓(肝・心・脾・肺・腎)と「木・火・土・金・水」の性質、「五味帰経=酸味、苦味、甘味、辛味、塩絡味」を扱った書籍。

生活習慣的にあとは、食事をどうにか改善していきたい。こっちの食事は野菜も油炒めが多くて、外食だと身体に悪い。茹でる、無添加、薄味が大事なので、このあたりの料理の研究を進めていきたい。





MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣 シバタナオキ


著者は東大博士を出て、楽天で取締役、そのまま、シリコンバレーでアントレプレナーをしているシバタさん。シリコンバレーでTech企業を創業している著者だけあって、Tech業界のビジネスモデルを一通り抑えながら、決算書の読み方というより、頭の使い方をそのまま放送している本です。分析といっても基本的に因数分解を行い、財務諸表に現れている数字から逆算して変数を当てに行く感じですね。知識を詰め込む本ではなくて、他人の思考回路を追随する本です。



知らなかった指標は
収益性を計測するTake rate =営業収益/取扱高(Fin tech) or 売上/取引高 (EC)




Marketing 4.0: Moving from Traditional to Digital Philip Kotler, Hermawan Kartajaya and Iwan Setiawan


Marketing 4.0: Moving from Traditional to Digital をついに読破しました。著者は、超有名なビジネススクールKellogのPhilip Kotler氏の書籍です。デジタルの時代変化に応じてマーケティングのフレームワークを刷新した書籍になります。今後は、このマーケティング4.0が共通の言語としてビジネスコンテクスで語られることになるんでしょう。



なお、マーケティング4.0の日本語版の書籍はこちら。朝日新聞出版から翻訳が出てます。
コトラーのマーケティング4.0 スマートフォン時代の究極法則


いつものように要約しますと、

By going though "Marketing 4.0#, you can gain below points.

1) how digital technology changed the customer landscape
2) how marketers can handle three consumer paradoxes
3) why traditional marketing techniques no longer work
4) how to market your brand in the digital age

Making the transition from Marketing 3.0 to Marketing 4.0
As the Internet leads business to become more global and inclusive, parallel technological advances make consumer items more affordable to people in emerging mass market. The reverse is also true. Companies are changing their product's path from vertical to horizontal.

The generation of "digital natives", those who grew up with digital technology, is referring current trends, such as where and when people shop. These new consumers are young, urban, middle-class, mobile and connected; they make purchases on their store own schedule and in their own way. They research items online, even when shopping at a physical location, and they value interaction and engagement. They trust their social networks. People now trust the "f-factor" - "friends, families, Facebook fans" and "Twitter followers" - more than they trust marketing messages.

Long-standing industries face disruption from lowered barriers to entry and three kinds of technology-enabled connectivity- Mobile connectivity, Experiential connectivity, and Social connectivity.

Three Paradoxes that marketers must deal with in the age of connectivity.
a) Online interaction versus offline interaction
b) Informed customer versus distracted customer
c) Negative advocacy versus positive advocacy

From selling the Four P's to Commercializing the Four C's
The digital economy toppled traditional tenets of marketing. Business once enjoyed vertical relationships with  their customers, and marketers could divide the market into segments that they could target with specific brand messages. In the digital age, communities have replaced segments. Brands now must ask permission to participate in ongoing conversations. Those who speak for brands must understand their brand's character and stay true to its values.
Marketing's four P's - "product, price, place and promotion" - have evolved into the four C's: "co-creation, currency, communal activation and conversation."

From Selling the Four P's to Commercializing the Four C's

The marketing mix is a classic tool to help plan what to offer and how to offer to the customers. Essentially, there are four P's: product, price, place, and promotion. Product is often developed based on customers' needs and wants, captured through market research. Companies control the majority of product decisions from conception to production. To establish a selling price for the product, companies use a combination of cost-based, competition-based, and customer value– based pricing methods. Customers' willingness to pay, estimated in consumer value–based pricing, is the most important input that customers have in connection with pricing.
Once companies decide what to offer (product and price), they need to decide how to offer (place and promotion). Companies need to determine where to distribute the product with the objective of making it conveniently available and accessible to customers. Companies also need to communicate the information about the product to the target audience through various methods such as advertising, public relations, and sales promotions. When the four P's of the marketing mix are optimally designed and aligned, selling becomes less challenging as customers are attracted to the value propositions. In a connected world, the concept of marketing mix has evolved to accommodate more customer participation. Marketing mix (the four P's) should be redefined as the four C's (co-creation, currency, communal activation, and conversation).

Understanding how people buy
Importantly, when we think about customer journey, 5A(5A - Aware/Appeal/Ask/Act/Advocate) model is more reliable than AIDMA. The fiveA's don't always progress in a linear way. Customers may go back and forth among stages and revisit previous stops. Marketers must leverage three overlapping spheres of influence - called ”O zone(O3)"; outer influences/other influences/own influences.




コトラー曰く、5Aのフレームワークにおいて進捗度を判断するための指標は2つあります。ちょっと詳しく書きます。

1. PAR(Purchase Action Ratio)=ブランドの認知からどれだけ購入の行動まで至ったかを判断するための指標=Act/Aware
2. BAR(Brand Advocacy Ratio)=ブランドの認知からどれだけブランドの推奨まで持っていくことができたかを判断するための指標=Act/Advocate

e.g. 100人いる市場で90人ブランドをしっている人(Aware)がいれば、18人が購入(Act)し、そのうち9人が推奨(Advocate)すれば、PARおよびBARはいくつになるか?
PAR=18/90=0.2, BAR=9/90=0.1

理想はPARが1であること(想起した人のうち全員が購入するケース)だが、現実はそこに至ることはほぼない。PARの指標が1以下のときは(つまりほとんどのケースにおいては)、Actまでのどのステップで顧客を失っているのかを考察する必要があります。BARも同様に指標が1であることが望ましいです。なお、PARは「マーケットシェア/ブランド想起率」でも表すことができます。e.g. PARが0.5で、ブランド想起率が1%のとき、マーケットシェア=PAR×ブランド想起率より、マーケットシェア=0.5%とわかります。

PAR/BARの算出する目的とは、現状のパフォーマンスを可視化させ、マーケティングの生産性を向上させること、および、不要なマーケティング費用の浪費を減少させることです。



まあ、後は産業別のArchitecture、コンテンツマーケティング、オムニチャネルの重要性です。産業別のArchitectureは必見のフレームワーク。



個人的に印象に残ったのは、このあたり。
"Instead of delivering value-proposition messages, marketers should be distributing content that is useful and valuable for the customers"
"More touch points and higher volume in messages do not necessarily translate into increased influence"
"If brands want to influence the minds of mainstream customers, convincing youth is the important first step"
"Instead, a company can be more competitive if it can connect with communities of customers and partners for co-creation and with competitors for cooperation."
"Connectivity accelerates market dynamics to the point where it virtually impossible for a company to stand alone and rely on internal resources to win. ..... social media enable customers to show and share their customer experience, which further inspires other customer from the same or cover class to emulate and pursue a similar experience."




Hooked: How to Build Habit-Forming Products

This book was written almost 10 years ago. Yet it still prevailed his concepts well implemented into a lot of successful products. Based on ...