2023年4月29日土曜日

ソフトウェア・ファースト 及川 卓也

サービス化を支えるプロダクト開発手法の変化

  • ある産業が安定して成長している時期はユーザーのニーズが比較的明確で、そのニーズに応えるプロダクトやサービスを提供するのが競合に勝つ定石になる。
  • 売り切り型のプロダクトが主流だったため、市場調査などの結果を基に企画を立て、それを実直に開発し、市場に投入することで成功が期待できた。
  • 現在は、ユーザーが存在しない市場、新しい市場を創造することが求められている。
  • キャッシュレス決済の普及:ユーザーのニーズを追えば新たなプロダクトの企画が生まれるわけではない。より深いレベルのユーザー理解である。観察を通して得られる理解からユーザーの課題や求める価値を抽出し、それに対して最適な解決策を模索するのが現代のプロダクト企画である。
  • アジャイル開発手法の本質は、短い期間で行う反復にある。
    1. 業界内でいう「おもちゃ」が世界を変える。これは、先行してコンシューマー側で普及したことが関係する。
    2. コンシューマー側で先にイノベーションが起こることと深く関係している。ユーザー体験の価値が飛躍的に高まる。

読了。IT業界はまだ20年ぐらいしか経っていないから、新卒IT企業で勤め上げた人が経営陣になる事例が少なくて、キャリアパスが業界>会社になっている世界だと改めて実感した。内容はどちらかというと日本企業向けの内容だが、元Appleの方も言っていたが、30代がIT企業ではかなり大事な印象を受けた。

ソフトウェア系のProduct Managerのスキルセットは、実際にソフトウェアのPMを応募して落ちている身としてはだいぶ解像度高く理解できた。顧客視点みたいな発言だけで乗り切れるほど面接が甘くなくて、結局、業務経験の有無が優先される職種な気がした。SQLやPythonは書けて当たり前で、その過程でProduct insightを見つけることが必須だとすると、やっぱり外の職種から移動はかなり壁がある。現職はハードウェアでのPMだけど、Appも持っている貴重なポジションであることを改めて確認できた。

0 件のコメント:

コメントを投稿

Hooked: How to Build Habit-Forming Products

This book was written almost 10 years ago. Yet it still prevailed his concepts well implemented into a lot of successful products. Based on ...