2023年8月28日月曜日

Hooked: How to Build Habit-Forming Products

This book was written almost 10 years ago. Yet it still prevailed his concepts well implemented into a lot of successful products. Based on his experiences and observations, he found that HOOKS were everywhere. He divided into four steps of Hooked model to provide the framework for everyone, which was Trigger(internal/external), Action, Variable Reward and Investment.

  • Habits cannot form outside the Habit Zone, where the behavior occurs the habit is formed, they become must-haves. 
  • Habit-forming products alleviate users' discomfort by relieving a pronounced itch.
  • External triggers tell the user what to do next by placing information within the user's environment. Internal triggers tell the user what to do next through associations stored in the user's memory.
  • Every behavior is driven by one of three Core Motivators: seeking pleasure and avoiding pain; seeking hope and avoiding fear; seeking social acceptance while avoiding social rejection.
  • Ability is influenced by the six factors of time, money, physical effort, brain cycles, social deviance, and non-routineness. Ability is dependent on users and their context at that moment.
  • Heuristics are cognitive shortcuts we take to make quick decisions. Product designers can utilize many of the hundreds of heuristics to increase the likelihood of their desired action.
  • Investment in a product create preferences because of our tendency to overvalue our work, be consistent with past behaviors, and avoid cognitive dissonance.
  • Clearly, it is too early to tell which among the multitudes of new wellness apps and products will emerge victorious, but the fact remains that the most successful consumer technologies - those that have altered the daily behaviors of billions of people - are the ones that nobody makes us use. Perhaps part of the appeal of sneaking in a few minutes on Instagram or checking scores on ESPN.com is our access to a moment of pure autonomy - an escape from being told what to do by bosses and coworkers.
  • Mike Maples Jr., a Silicon Valley "super angel" investor, likens technology to big-wave surfing. He believes technology waves allow a three-phase pattern:"They start with infrastructure. Advances in infrastructure are the preliminary force that enable a large wave to gather. As the wave begins to gather, enabling technologies and platforms create the basis of new types of applications that cause a gathering wave to achieve massive penetration and customer adoption. Eventually, these waves crest and subside, making way for the next gathering wave to take shape."


2023年8月13日日曜日

グーグルが消える日 Life after Google George Gilder

日本語だと「Googleが消える日」と訳されているのですが、原著では"Life After Google The Fall of Big Data and the Rise of the Blockchain Economy"になっています。2年前ぐらいに読んだのにメモを公開してませんでした。

アメリカの経済学者および未来学者。1939年ニューヨーク州生まれ。ハーバード大学卒業後、リチャード・ニクソン、ネルソン・ロックフェラーなどのスピーチライターを経て、サプライサイド(供給重視)経済学の研究者へ転身する。転身後の1981年に刊行した『富と貧困』斎藤精一郎訳(日本放送出版協会)がベストセラーとなる。1993年にデジタル携帯電話の登場を予言した『テレビの消える日』森泉淳訳(講談社)は、スティーブ・ジョブスに大きな影響を与えたといわれる。2000年に刊行した『テレコズム』葛西重夫訳(小社刊)では、「通信網の帯域幅は6ヶ月で2倍に広がる」というギルダーの法則を提唱した。Youtubeもあったので貼り付けておきますw


著者はハーバードで経済学者をやったり、ドナルドレーガンのスピーチライターを務めたり、他分野で活躍されている人っぽいです。特に、ブロックチェーンやビットコインがなぜ価値を持つのかに関して正確に描写できている記事を見たことがないのですが、本書では見事に価値循環を指摘して解説しています。ただ、それでも二年前に読んだときは、一般(文系)向けの内容にも関わらず、内容がピンと入ってこなかったんですよね。腑におちない感じがありました。今も十二分に理解できるかは不明ですが、素人なりの解説をしてみようと思います。


  • フリー〈無料〉からお金を生み出す新戦略で描かれているように、現代のビジネスモデルはフリーにまつわるビジネスモデルが描かれている。Googleも例外ではない。Googleは全てのコンテンツと情報を"無料"で提供するという大胆な決断をした。経済用語でいうところの「コモンズ」、つまり誰もが利用できる共有財とし、インターネットのパイオニア的存在であるスチュアート・ブランドの「情報はフリーを求める」というスローガンにグーグルは応えた。ジェレミー・リフキンは「限界費用ゼロ社会」の到来を予言したわけだが、彼によると"新たな社会では検索やソフトウェア、ニュースやエネルギーなど、財やサービスを追加で生み出す費用が「ゼロ」になる。世界のあらゆる機器がモノやIoTに組み込まれるので、ネットワーク効果によってさらなる豊かさを享受できるようになる。"わけだ。しかしながら、価格が無料になるというのはバーター取引による利益である。金銭で対価を払っているわけではなく、注目すること、すなわち、時間で支払っているわけだ。
    • Googleは自社の広告の優位性が認められ出稿が急速に増えた段階で、Google analyticsを無料で公開した。これによって年間広告収入はあっという間に100億ドルも増えたのだ。社員食堂も、料金を徴収しない方が効率よく運営できるという事実を元に展開している。
    • Burning Man at Google: a cultural infrastructure for new media productionに原文があるが、Googleの組織文化はBurning Manの影響をかなり受けている。
    • Googleはセキュリティ問題をコミュニティー全体の問題と捉えている。
  • Googleの創業初期にセルゲイ・ブリンは「価格がゼロの戦略をどうやって変えるか?」という問いに対して、最終的に「私たちが市場を独占する」と公言した。2014年には、ジェレミー・リフキンをグーグルの社内講演会に招き、「限界費用ゼロ社会」がいかに「Googleの世界」であるかを語った。ただ、実際には「ゼロ」になることはなく、「注目すること」で支払っている。すなわち、「時間で支払っている」ことになる。どんなんいものが豊かになっても時間の希少性は変わらないのだ。
  • Move Fast and Break Thingsによると、Googleはユーザー数が数十億人に達するWeb platform上位6サービスのうち5つのサービス、ネット上のビジネス機能14項目のうち13項目を保有しているにも関わらず、エンドユーザーからの収入は5%にも満たない。企業理念が「顧客第一主義」で始まるにも関わらず、Googleにはエンドユーザーがほぼ存在しない。ここが、Googleが積極的に有料サービスを提供してきたAmazonと決定的に違うところなのだ。
    • 2015年のおわりにAppleのiPhoneへの広告ブロッカーの導入
    • 2017年時点で買い物の検索は、Amazonへ移行している(Amazon 52%, Google 26%)
    • 2017年時点におけるCloud shareではAWSが57%、GCPが16%と有料サービスにおけるAmazonの優位性が明らかになった
    • これらを踏まえて、サンダー・ピチャイが方針転換を行い、モバイルファースト主義からAIファーストに移行した
    • 音声アクセスによるAIに向かうと、Googleがこれまで築き上げてきた検索広告の優位性がほぼ無効となってしまう。なぜなら、声を出して検索する行為と丁寧な文章を入力して多数の候補の中から検索したい内容を探す行為では、全く異なるからだ。これはコンテンツの供給が減少し、広告を増やさなければいけなくなるという死のスパイラルに陥ったラジオの世界を彷彿させる時代に逆行する戦略になる。
  • Googleの後の世界は基本的にCryptocosmの世界になる
    • Googleの世界では、インターネットの重要なルールはcomunication firstである。あらゆるものがFreeに複製されて、移動され、加工される世界である。インターネットは複製でコミュニケーションする巨大な非同期の模写機である。情報経済において全ての財産権を規制するのは、複製王たちであり、その代表がGoogleである。
    • Googleの世界システムにおいて、セキュリティーはデバイスやその所有者の財産ではなく、トップからあてがわれるネットワーク機能である。そのため、すべてのものがGoogle本社に集約され、まるでユーザーをランダム選択するかのように扱うことで、スピードや効率性を実現する。これが検索エンジンの背後にある数学モデルの本質である。
    • Cryptocosmには10のルールがある。
      • Security first
      • 集中化は安全ではない
      • Safety last
      • 無料のものは何もない
      • 時間は費用の最終的指標である
      • 安定した通貨は人間に威厳と統制力を与える
      • 生物学的非対称性を模した「非対称性の法則」
      • 秘密鍵のルール
      • 秘密鍵は政府やGoogleではなく個人が持つ
      • すべての秘密鍵とその公開鍵の背後には人間の通訳が存在する
  • Brave - cookieの弊害を取り除くととともに、全てをトプダウンで決められるインターネットの仕組みを変えている。しかも、開発資金を仮想通貨のトークンセールでいち早く調達している。従来のデジタル広告エコシステムの中心に存在しているGoogleとは対照的にBATでは本来受け取るはずの利益を手にしていないユーザーやパブリッシャーに権限を与える仕組みを目指している。
  • 20世紀を代表する考え方として、マルコフ連鎖がある。Googleはマルコフ連鎖を積極的に取り入れ、アルゴリズム「ページランク」をインターネット全体でペタバイトレベルのデータを網羅している。Web全体をマルコフ連鎖と捉えることで、特定のページがユーザーを満足させる確率を把握できるようになっている。同様に、ヘッジファンドのルネッサンスグループはマルコフ連鎖を取り入れて、メダリオンファンドで20年に渡って年率約40%の利益を上げている。


経済学者らしく、マクロで見ると「Webにあるデータが実はGoogleとFacebookによって牛耳られている構造から、もともとのインターネットの構想であったpeer-to-peerな世界にWebコンテンツが保存・管理されるべきな構造に移行しつつある」、つまりは、「Googleが20年かけて築き上げてきた競争優位性を脅かすレベルでBusiness modelが変わるかもしれない」点を思想を含む側面や情報経済の法則から語っています。Cloudがなぜ生まれたかはハードウェアの限界点を超えるべくして生まれてますし、この領域はTechnologyのBackgroundなしに戦略を立てられない職人芸だと思います。実際に、プロ経営者みたいな既存産業に当てはまるフレームワークだけを用いて会社経営するのではなく、テクノロジーの発展段階を踏まえてMoonshotを数年単位で打ち上げながら時価総額を倍倍にしていく世界で、完全に安宅さんが指摘するNew economyに突入した感じです。



2023年7月29日土曜日

テクノロジー経営の教科書


テクノロジー経営の教科書 Kindle版を読みました。なんかこういう文系読者向けの書籍はダメですね。抽象度を上げての論ばっかが展開されていて、社長が資源配分を考える際に世間のトレンドを踏まえる意味で、参考にする程度がいいのでしょう。

  • ハブ・エコノミーの興隆
  • ネットワーク理論にまつわる3つの法則
    • ムーアの法則
    • メカトーフの法則:ネットワーク効果のこと。(つながり)
    • 正のフィードバック:ひいては、多方面とつながっるハブを生み出し、そのハブは重要性を増す
マーケティング界隈の話でいくと、2019年6月に出された時点で、ほぼマーケティングの議論は「オムニチャネルの顧客体験の最適化」に集約されていました。Direct to Consumer型のビジネスモデル然り、Digital platform media mixの話然り、OMOの話然り。ただ、AI関連が出てくると「顧客獲得」「顧客満足」「顧客維持」の領域において、それぞれこれまでは規模の経済でスケールしていたのが、「範囲の経済」に変わっていく点が指摘されていました。

2023年7月現在における、私の見立てでは、顧客獲得の最適化と顧客維持の最適化はほぼAd techとSaaSで語り尽くされている気がしていますが、顧客満足の最適化に関してはまだ未知数な領域な気がします。確かにフィードバック機能を備えているサービスは世の中に多くあるわけですが、「その機能をどうするか」がどこまで顧客獲得と顧客維持の領域において、範囲の経済網を構築できるかは不明です。連動していると言われれば、そりゃそうだけど....って感じで。

基本的にはネットワーク効果が鍵を握るわけですけど、Personalizationを機械学習で提供する程度のレベルでは競争優位にはならない気がします。そうすると、結局、他のドメインを含めて顧客をどう抑えているかの「面」の議論になるので、それを踏まえて「範囲の経済」と言うなら範囲の経済の時代だと言えます。

2023年7月2日日曜日

AIの時代に追いつくための読書リスト

 

AIがexpotntialと表現されるほど驚異的なスピードでテック業界の話題をさらっています。実際に株価もAI関連銘柄は全て上昇しているというレベルで期待が込められています。

少し前にWhy Software Is Eating The Worldを読んだ感想を書きましたが、同様に一般人がAIに追いつくための記事とその解説をここに書き殴っていきます。テック業界の人たちの勉強量って他の産業にいる人よりも体感的ですけど、2-3倍ぐらいあるんですよね。それは新しいテクノロジー然り、基礎領域の知識然り、語学然り。波においてかれないように必死こいてインプット量を上げていければと思います。


Software 2.0: Andrej Karpathyが著者です。2017年の時点で新しいAIの波がなぜ重要なのかを説明しています。2023年の6年後にドンピシャで当ててます。LLM(Large language model)が急速に成長しているため、この論点は非常に先見の明があったといえます。

Software 1.0 is code we write. Software 2.0 is code written by the optimization based on an evaluation criterion (such as “classify this training data correctly”). It is likely that any setting where the program is not obvious but one can repeatedly evaluate the performance of it (e.g. — did you classify some images correctly? do you win games of Go?) will be subject to this transition, because the optimization can find much better code than what a human can write. Andrej Karpathy

State of GPT: Microfoftのオフィシャルサイトにも掲載されている動画になります。Open AI のResearcher and Founding MemberであるAndrej Karapathyが解説してくれています。Open AIと言えば、年収がヤバイことになってます(笑)levels.fyiによると、わずか社会人歴2~4年で92.5万ドルなので、150JPY=1$計算だとざっくり1億3875万円ですw


Who Owns the Generative AI Platform? : Andreessen HorowitzにいるMatt, Guido, Martinによって書かれたAI Platformの覇権争いの予想記事。文系出身の人はこっちの方が読みやすいし、気になるのでは。彼らの見解は、2023年1月19日時点では不明と書いてますけど。 ただ、機関投資家として考えると、「MOATをどうやって構築するか」が最大の論点であるわけです。一般的な経営戦略で語られる、Go-to-market、Product、Ecosystem、Supply-chainといった組み合わせでは語りきれない点が、テクノロジー会社の経営戦略を理解するのが難しい点だと思います。

There don’t appear, today, to be any systemic moats in generative AI. As a first-order approximation, applications lack strong product differentiation because they use similar models; models face unclear long-term differentiation because they are trained on similar datasets with similar architectures; cloud providers lack deep technical differentiation because they run the same GPUs; and even the hardware companies manufacture their chips at the same fabs.

There are, of course, the standard moats: scale moats (“I have or can raise more money than you!”), supply-chain moats (“I have the GPUs, you don’t!”), ecosystem moats (“Everyone uses my software already!”), algorithmic moats (“We’re more clever than you!”), distribution moats (“I already have a sales team and more customers than you!”) and data pipeline moats (“I’ve crawled more of the internet than you!”). But none of these moats tend to be durable over the long term. And it’s too early to tell if strong, direct network effects are taking hold in any layer of the stack.

Based on the available data, it’s just not clear if there will be a long-term, winner-take-all dynamic in generative AI.



 

2023年6月10日土曜日

21世紀最強の職業 Web系エンジニアになろう AI/DX時代を生き抜くためのキャリアガイドブック


Kindleで速攻で読めます。早稲田大学政治経済学部を卒業した文系出身エンジニアがざっくり業界の整理をしてくれています。本業はクラウドエンジニアみたいですね。Slerの開発とWebの自社開発がどう違うのか、キャリアとしてどう選択すればいいかを国内市場に関してよくまとめている感じです。

それこそ、エンジニアと言ってもいろんなエンジニアが実際はいます。大きいところで区分していくとバックエンドエンジニア/インフラ・クラウドエンジニア/フロントエンジニア/iOSエンジニア/Androidエンジニアの区分があり、バックエンドエンジニアだとデータベース、Webサーバ、アプリケーションサーバ、HTTPプロトコル、API、クッキー、セキュリティ、パッケージマネージャ、テスト、認証/許可などを網羅すべきなど、具体的な指針があって非業界の人から見るとわかりやすくていいですね。

同様に、IT業界といってもいくつかに分類されます。通信/ハードウェア/ソフトウェア/ゲーム/Sler/Webといった感じです。そこからさらに、Webといってもeコマース/メディア/...と分かれていく感じです。未経験エンジニアはWebかSlerが受け入れが広い話やプログラミングスクールの実態などもまとめてあります。

趣味で理解できる領域を少しずつ広げていきたいですね。

2023年6月3日土曜日

The Elements of Style, Fourth Edition

 

The Element of Styleを読了しました。全米でNo.1のベストセラーらしいです。今年はWiriting能力を向上させます。




2023年5月27日土曜日

AIエンジニアの実務と知識がこれ1冊でしっかりわかる教科書


図解シリーズを読みました。今やAIはConference callでも何回連呼されたかカウントされていますし、大量のお金が流れる領域になりました。Tech giants are pouring money into A.I. as they cut costs elsewhere


AIモデルを利用したサービスは日本でも展開されますが、AIモデルそのものを構築できるのはやっぱり限られた一部の企業になり、インフラのように提供することになると予想します。

この領域ってマーケティングの文脈ではすでに「広告でA/Bテストを実施してCreativeの質を上げる」ようにGoogle adsなどのPlatformerがすでに提供してきているわけですけど、これらの質が飛躍的に拡大するような気がしています。Adsの世界に行くのも面白そう。当分は図解シリーズを読んで基礎固めします。


2023年5月6日土曜日

データ・ドリブン社会の創発と戦略


データ・ドリブン社会の創発と戦略

  • ドメイン知識がないとダメ
  • 価値創出の型が変わった
    • N信化 (mass production)
    • A→B (update)
    • 0→1 (create)
  • 分析に強くなりたかったら、毎日10分は分析する
  • 課題解決=課題X技術Xデザイン
  • ニーズには4レイヤー存在する
    • ブレイクポイント
  • 価格が下がると価値がなくなる
    • ラグジュアリー市場
    • ウィスキーは市場が消えてから復活するのに30年かかった
  • APIエコノミーで世界が変わる

2023年4月29日土曜日

ソフトウェア・ファースト 及川 卓也

サービス化を支えるプロダクト開発手法の変化

  • ある産業が安定して成長している時期はユーザーのニーズが比較的明確で、そのニーズに応えるプロダクトやサービスを提供するのが競合に勝つ定石になる。
  • 売り切り型のプロダクトが主流だったため、市場調査などの結果を基に企画を立て、それを実直に開発し、市場に投入することで成功が期待できた。
  • 現在は、ユーザーが存在しない市場、新しい市場を創造することが求められている。
  • キャッシュレス決済の普及:ユーザーのニーズを追えば新たなプロダクトの企画が生まれるわけではない。より深いレベルのユーザー理解である。観察を通して得られる理解からユーザーの課題や求める価値を抽出し、それに対して最適な解決策を模索するのが現代のプロダクト企画である。
  • アジャイル開発手法の本質は、短い期間で行う反復にある。
    1. 業界内でいう「おもちゃ」が世界を変える。これは、先行してコンシューマー側で普及したことが関係する。
    2. コンシューマー側で先にイノベーションが起こることと深く関係している。ユーザー体験の価値が飛躍的に高まる。

読了。IT業界はまだ20年ぐらいしか経っていないから、新卒IT企業で勤め上げた人が経営陣になる事例が少なくて、キャリアパスが業界>会社になっている世界だと改めて実感した。内容はどちらかというと日本企業向けの内容だが、元Appleの方も言っていたが、30代がIT企業ではかなり大事な印象を受けた。

ソフトウェア系のProduct Managerのスキルセットは、実際にソフトウェアのPMを応募して落ちている身としてはだいぶ解像度高く理解できた。顧客視点みたいな発言だけで乗り切れるほど面接が甘くなくて、結局、業務経験の有無が優先される職種な気がした。SQLやPythonは書けて当たり前で、その過程でProduct insightを見つけることが必須だとすると、やっぱり外の職種から移動はかなり壁がある。現職はハードウェアでのPMだけど、Appも持っている貴重なポジションであることを改めて確認できた。

2023年4月8日土曜日

超実践 Google流資料作成術 ワークショップ


これは現代のビジネス環境に合っている内容だった。今の会社は前職と比べると圧倒的にDXが超進んでいて、BI toolからのVisualizationが一瞬でおわる世界で動いている。しかしながら、他の会社はそんな先進的ではないから、Data editing skillだけでもまだまだ需要はある。

超実践 Google流資料作成術 ワークショップ

個人的には、データとメッセージの一貫性からさらに踏み込んで、データを自然に解読させるようにするための工夫が書かれているのが良かった。

2023年3月30日木曜日

ビッグデータ分析のシステムと開発がこれ1冊でしっかりわかる教科書


読了。そもそもディスクが安くなり、分散処理技術の発達で大量の学習データの取り扱いが可能になったわけですが、ビッグデータ分析のためにシステムがどうなっているかを把握するための初心者本です。

「ドメイン知識からビジネスの問いを出す」世界とは別に、大量のデータから処理するアプローチを今後数年で獲得していきたいです。その背景にあるのは、これからの⼈材育成 を考えるにも記載があるニューエコノミー人材に移動していきたいからです。

2023年3月18日土曜日

夢をかなえる! 使える事業計画書のつくり方


銀行向けに書くべきポイントが書いてあったのはよかった。

事業計画書のつくり方

調達金額、資金用途、返済計画、ビジネスモデルの競争優位性を網羅して会社資料を作成するとのことです。まあ金利がだいぶ上がっちゃったんですけど、今年中に企業融資をしたいなぁと思っています。

2023年3月4日土曜日

日給300万円のSS級トレーダーが明かす botterのリアル

2021年の12月に書籍を出してるっぽいです。幻冬舎が出版社ですねw東大卒→外資系SWE(Webサービス)なので、多分Googleっぽい。流石にこれだけを読んでもPythonは書けるようにならないですけど、どういうトレード手法を機械学習させたのかなどざっくりとした時系列の変遷情報は手に入れることができます。

2025年に1BTC=1億円が予想らしいですけど、果たしてどうなることやら。

Jupyter notebook: コードと実行画面が一つのタブの中に表示すること


2023年1月28日土曜日

カテゴリーキング Airbnb、Google、Uberは、なぜ世界のトップに立てたのか 単行本 – アル・ラマダン (著), デイブ・ピーターソン (著), クリストファー・ロックヘッド (著)


Category kingになることで、支配力を強めない限り、21世紀のビジネス(New economy)はうまくいかない主張を5アワー・エナジーバーズアイコーニングVMware、Netflix、Salesforce、Google、Amazon(Retail, Kindle, AWS)、Facebook、Bloomberg、Uberなどのテック系企業の成功例を中心にPOVという概念を用いて説明している。マーケティングの領域に入るが、テックやデバイス系を担当している人にはこっちの方が従来のマーケティングよりも役立つ気がする。実際にテックのマーケティングはほぼこの通りでGTMやPRを通じたBelow-the-lineのマーケティングが肝になっている。

  • だいたいビジネスがグロースするのには、6-11年(to Cは爆発的に伸びる)はかかる
  • プロダクトデザイン、企業デザイン、カテゴリーデザインはどれから始めてもいいが、どれか欠けてもうまくいかなくなる。
  • 結局、これはマーケティングの話をしており、二つのマーケティングが存在している。一つは、ユーザー・消費者・Customerと呼ばれるお金を払う対象を相手にした市場へのマーケティング。そして、もう一つは企業価値向上を意識したマーケティングを行う金融市場。要は、カテゴリーを創出することでTAMがでかく見えるから、結果的に金融市場に評価されるようになる話。ここをみんな忘れがち。
  • POV
    • ブランディングではない。ポジショニングでもない。
    • Betterではなく、Differentを通じてカテゴリーを創出する。
    • 会社のアイデンテティーや戦略として視線は内側に向かないといけない
    • 四つの要素が欠かせない
      • カテゴリーの青写真
      • Productの分類
      • 顧客の使用事例
      • カテゴリーのエコシステム
  • POVは市場洞察か技術洞察のどちらかを通じて見つけることができる。
    • シリコンバレーは市場洞察
    • 大企業の研究所は技術洞察
  • IBMは、二代目の息子であるトーマス・ワトソン・ジュニアが社長に就いて以降、1956-1971年の間は基本的にカテゴリーのProfitを回収していた。多くの企業がMicrosoftまでもが、カテゴリー創出ができていない。それが株価の低迷につながっている。もう一個衝撃的な話が、エディ・ユン(Cambridge group)はP&Gなどの消費財セクターでアドバイザリー業務を行なっているが、彼の話題の中でカテゴリー創出の話はほぼない。つまりは、Old economyの世界ではここ20年間で価値はほぼ生まれていない。実際にガラス業界のコーニングは光ファイバー、コーニングウェア、受像管、パイレックスガラスなどの新市場の創出に成功しているが、株式市場の評価を見れば価値を生み出せていると金融市場は評価していない事になる。古い大企業はカテゴリーごっこをしてしまうため(例:ネスレのネスプレッソ、GilletのオーラルBパルサー、アンはイザー・ブッシュ)、実際はEPSによって株式市場から評価されているだけのケースが多々ある。
  • 大企業が発売した2008-2014年の2万製品を分析したところ、0.5%しか成功していない。
  • 自分のPositionを自分で決める、か、自分のPositionを決めさせるか、で待遇は違う。
  • 仕事の量と内容で自分を定義してはならない。人生に影響を与える成果を残し、それを使ってLeadershipと価値をもとにした独自カテゴリーを創出しろ。

  1. Category kings help illuminate a big problem we often didn’t know we had. They make what we did before feel dumb, outdated, clunky.
    1. Uber showed us a better way to get from A to B
  2. Category design is the process and mindset of aiming to build a category king. It impacts every function within a company and increases your odds of surviving and thriving
  3. Disruption is a byproduct, not a goal. Creation is the goal
  4. First mover advantage is not what you should be seeking. You should seek to become category king.
  5. You need to balance category design with company design with product design.
  6. FroTos – You need to guide people from (what currently sucks) to (a better world)
  7. First step is to define the problem and make people aware of it. Maybe there is an established player that you can position yourself against. Seibel and Salesforce for example. Once people can see the problem, they can’t unsee it. The company that defines the space is the best position to solve the problem and own the category
  8. Category name should speak to the problem being solved and eventually become a line item on people’s budgets (attention or monetary)
    1. A consumer category name has to be concise and descriptive – social network, ride-sharing
  9. Think of building category-product-market-timing-founder fit
  10. Once you define your category, it has to be part of everything. Company design, how you market, how you speak, it must guide all of your journeys
  11. Play Bigger Guide
    1. Who is going to help define the category internally? – it’s usually helpful to have an external perspective
    2. Fact finding – have this person interview every senior person in the company and do research
      1. vision/mission, customers, etc (see list just above)
    3. Workshop – with leadership team to share learnings and get buy in
      1. Who are the customers
  12. POV: You need a powerful POV – a story about your category that emotionally grabs people, makes them see the problem and give them the “aha” moment where you then solve that pain. Why you’re different and the difference between what is and what could be


2023年1月1日日曜日

現実世界は動的なのに静的に解こうとしている危うさへの自戒


現実世界は動的なのに静的に解こうとしている危うさのようなものへの自戒を読んだ。

書籍などで得られる概念や方法論(技術含む)は、その書籍がスコープとしている中での限定合理性の話をしており、 書籍がスコープとした範囲における論理的正しさである場合がある。

・現実世界は動的であるが静的に解こうとしていることがある。
・動的に捉えるには、ある種の相場観(=現場感)のようなものが必要である。
・現実世界の相場観がないと「もしかしたら(確率1%)」が「絶対(確率100%)」になってしまう。
・現実世界の相場観がないと「ちょっとだけ(インパクト小)」が「重大(インパクト大)」になってしまう。
・無意識的に自分の理解力の範囲内(得意領域・関心領域)に問題を引き寄せることがある。
・本来解くべきスコープで問題に対峙していない場合、局所的には正しく見えるが本質的に最適ではない解決になる。

 

これは本質をついている指摘だと思った。 約三ヶ月でだいぶUnlearningしたと思うが、ソフトウェアの世界の知識がまだまだ薄すぎて、解像度が低い。消費財の世界の勉強って技術的な部分ですらほぼなくて、仮に「ある」と言っても所詮R&D部門の方がわかりやすい言葉で説明をしてくれる。要は、「誰にでもわかりやすい便益」が価値として置かれている世界である。一方で、テック系は確かに「誰にでもわかりやすい直感的UX」が大事な訳だが、技術的にできる/できないで便益が変わる世界にいる。無意識に自分の理解力の範囲内に問題を引き寄せないためにも、引き続き、勉強していこう。




Hooked: How to Build Habit-Forming Products

This book was written almost 10 years ago. Yet it still prevailed his concepts well implemented into a lot of successful products. Based on ...