2020年9月30日水曜日

戦略「脳」を鍛える 御立尚資


転職エージェントのおススメ書籍に入っていました(笑)

こう考えると、今の会社で「ブランドストラテジー」と称されるのは厳密な事業戦略ではないという。「資源ベースからある程度変数が絞り込まれた状態で、会社のFinancial Operation modelの中でどう満たす戦略」を考えている、と。ま、若手なのでそんなもんですね。



Formula
  1. ユニークな戦略=定石+インサイト
  2. ユニークな戦略=定石+(Speed x レンズ)
  3. ユニークな戦略=戦略のエッセンス+〔{(Pattern認識+グラフ発想) x Shadow boxing}×(拡散レンズ+フォーカスレンズ+ヒネリレンズ)〕
レンズの使い方
  • 拡散:ホワイトスペースの活用、Value chainの拡大、進化論で考える
  • フォーカス:ユーザーになりきる、テコを効かせる、ツボを押さえる
  • ヒネリ:逆張りする、特異点を探す、アナロジーで考える
戦略論必須コンセプトワード
  • コスト系:スケールカーブ、Experience カーブ、コストビヘイビア、固定費・変動費、スケール・スコープ
  • 顧客系:Segmentation、スイッチングコスト、Loyalty Brand
  • 構造系:V字カーブ、アドバンテージ・マトリクス、Deconstruction(事業モデルをValue chainから見直す)
    • 収益性と規模
    • アドバンテージ・マトリクス:戦略変数の数 x 優位性構築の可能性
  • 競争パターン系:ファーストムーバーアドバンテージ(先行利得)、プリエンプティブ・アタック先制攻撃
  • 組織能力系:タイムベース競争、組織学習、ナレッジマネジメント

グラフ発想することで思考のショートカットが可能になる
定石パターン認識=コンセプトワード+実例+グラフイメージ


なお、これまでの経験上、マーケティング戦略だけでBusiness turn aroundを成し遂げたケースは見たことがないです。やはり事業戦略をどう構築するかが結果を出すためには必須スキルだと痛感します。

グローバルでCotyがKKRにWellaを売却していますが(2016年にP&GからCotyに売却)、どう再建していくのか気になります。

FA&Pのトップが元PでAnalystを募集中とのことです。


2020年9月5日土曜日

カスタマーサクセスとは何か――日本企業にこそ必要な「これからの顧客との付き合い方」 弘子 ラザヴィ


デジタル系のコンサルを長年やってきた弘子 ラザヴィさんの本。CSってやつですね。内容はPMっぽいことを説明しています。従来のユニットエコノミクスという考え方(規模の経済)とは別の世界でデジタルのビジネスが回っているため、「顧客のLTVを伸ばす考え方になるため、CMの重要性が叫ばれるようになっている」のが、時代背景的に正しい気がしました。


本文中で紹介されていたHBRの記事からの引用なんですが、これはかなり大事なことだと思いました。

  • 期待値を上回るサービスで顧客を感動・満足させてもロイヤルティの向上のインパクトは低い
  • Effortlessを追求することで、ロイヤルティ消滅を防止する方がインパクトは高い

これって要は、Flictionを解消するサービスのほうが競争優位性を構築できるという話になります。となると、結局のところ日常用品のマーケティングと本質はほぼ変わらない気がしますよね。そうすると、「ファンベースマーケティング」とか「顧客のファン化」は幻想(というか広告代理店の謡い文句)なんじゃないかなぁと。

コトラーの言う5A(Affinity)の部分の構築がDigitalの台頭によって重要視されるのはわかるんですが、競争優位が「感情・イメージ」になるビジネスモデルってかなり脆弱なのではないかと。つまり、大手の会社がイメージ向上(?)に広告宣伝費をある程度流すのは妥当だけれども、そこに時間を割くのは筋が悪いのではないかと思ってしまいました。

いくつかのカテゴリーで結果が見れるといいんだけどなー。

Hooked: How to Build Habit-Forming Products

This book was written almost 10 years ago. Yet it still prevailed his concepts well implemented into a lot of successful products. Based on ...