2021年12月23日木曜日

スタバ株は1月に買え!―10万円で始めるイベント投資入門

 

2008年ぐらいから本格的に専業投資家になった方の著作。俗にいう、当時でのアルファブロガーだった感じ。楽天証券でもコラム掲載してますトウシル(楽天証券)

感想としては、全く投資スタイルに共感できなかったが、初心者にはウケるコンテンツっぽい。個人的にファンダメンタルを毛嫌いする投資スタイルって後出しジャンケンみたいで、平均移動線の上昇/下降トレンドだけで資産ポートフォリオをYoY+80%増できるのかよww、と思ってしまっています。はい。リスクかなり取らないと、どう考えても80万円から1億円にまで膨張しないだろという。書籍の中盤で初心者ウケしそうな株主優待券がいい銘柄を推奨しているけど、そんな投資手法ではどう考えても無理ゲーな気がしている。前半に書いてあった内容のうち、いくつかの株式が当たっただけなのでは!?と懐疑心持って読了しました。東証二部銘柄が東証一部銘柄に変わり、そのタイミングで機関投資家が買う組み立て銘柄に入った株が伸びることに着目するのはありなのかも。そもそも日本株の伸長率が低いから、対象市場にするべき論がありますが。


  • 3~30銘柄を対象株式として観察する
  • 個人投資家比率が高い指標:信用評価損益率=買建玉評価損益合計/買建信用建玉残高合計;-10%だと相場×


ググったら過去にさりげなく影響力の武器と行動ファイナンス理論をオススメしているBlogを発見しました。やっぱり書籍書ける人って勉強熱心なのは間違いないですね。知識やノウハウを提供しているわけなのでw


イベント投資"を行う上で、ぜひとも知っておいた方が良いものが「人間心理」
「行動ファイナンス」といわれる分野です。ある出来事が発生した場合、人間な
ぜそんな行動をしてしまうのか。

これを知っていれば、なぜ人間は繰り返し同じような行動を起こすのか(=同じ
出来事が起こると、いつも同じような株価チャートを描く)について、納得でき
るようになります。

おススメ図書としては「影響力の武器」と「ランダムウォーク&行動ファイナンス
理論の全て」です。

「影響力の武器」は、投資本ではなく、一般的な心理に関する本です。詐欺師
養成図書と言っていいくらい、恐ろしい本です。世の中の詐欺は人間心理をこう
やって突いて行われるのか、というのが良く分かります。衝動買いがなぜ起こる
のかも理解できます。

「ランダムウォーク&行動ファイナンス理論の全て」は投資に関する話題で、
中級者向けですが、あらゆる心理的状況がよくまとまっています。なぜ勉強すれ
ばするほど損をするのか... 分かりやすいです。

自分がなぜ、あのときに、あの値段で買ってしまったのかが理解できない...
という心当たりのある方は、ぜひ2冊をどうぞ。

2021年12月22日水曜日

バカでも稼げる 「米国株」高配当投資


最近流行り(!?)の有名Bloggerから出版なさったパターン。投資歴がそれなりにある方で、マクロ動向への理解はかなり高いのでは、と本家のアフィリまみれのBlogを見て思ったのですが、FANG株の予想は全然的外れでした。GAFA株が結局のところ2020~2021年も牽引した事実から、グロース株ではなくバリュー株になっている、あるいは、コロナ禍からの経済回復期を牽引するハイテクセクター代表のグロース株になっている、のどちらかの解釈が可能です。バフェットが保有している理由でWFCを押していましたが、確か近年バフェットのいるバークシャーハサウェイは不正問題で売却したはず。出版年月が2018年4月なので、仕方ないといえば仕方ないですが。今年のように、グロースが伸びている中バリューだけに集中して売買できる人は少数であり、そのメソッドだと結局のところ入金力勝負という身も蓋もない話になってしまう気が。。。資産運用にまつわるパラドックスです。


  • 分散投資銘柄は8~16銘柄が妥当。理由は管理できる数、かつ、リスク許容度の範囲に収まるから。
  • 低PERや高PERは、背景次第での解釈になる。一時的な高PERは割高ではない。代表例が2014~16年のエネルギー株。
  • 利回り=DPS/株価。配当利回りだけを重視する投資方法だと、株価の下落によって高利回り株を購買する事になる。実際は、業績見通しが悪くて下落している場合、いずれ減配に向かう。
  • 営業キャッシュフロー/売上高>15%を確認すること。キャッシュフローマージンが黒字であることは必須。
  • 景気循環別でセクターを分けてポートフォリオを組むこと。


ネット産業はこれからもまだ伸びしろがあります。それゆえ、AMZNなどの高PER株を大切に長期保有しようとする痛い投資家は少なくありません。しかし、ネット産業が成長することと、もっと言えばAMZNの業績が伸びることと、AMZNの株価が伸びることはイコールではありません。ネット産業が成長し、AMZNの業績も伸びているなかで、株価は全然上がらないということは普通のことなんです。

これを「成長の罠にハマる」と言ったりします。「成長の罠」とは、将来有望で時代の最先端を走る企業に投資することで投資家は過大な値段を支払わされ、結果的に長期的なリターンは低くなるというものです。ちなみに、こうした将来有望な企業に投資することで儲かるのは一般の投資家ではなく、創業者であり、開発資金を出したベンチャーキャピタルであり、株式公開を仕切った投資銀行などです。

投資経験が未熟な自称長期投資家ほど、将来有望な銘柄に投資し「あとは気絶するわ」とかぬるいことを言ったりするのですが、目が覚めた時には「あれ?」て思うくらい株価は同じ数字を示したりします笑

グロース株に長期投資して成功した投資家はほとんどいません。グロース株で成功している投資家とは利確、損切を徹底していて戦場で気絶するなんて愚かなことはしないんです。

「FANG」は例外なくグロース株です。グロース株をバリュー株のように長期保有することを長期投資とは言いません。利確も損切りもできない決断力のない愚かな凍死家です。長期投資とはバリュー株に投資することであり、バリュー株とは初心者が投資するような、誰もが知っているつまらない株のことです。

それゆえほとんどの投資家は、ある程度知識と経験を積むと、バリュー株から離れていきます。「俺も昔はプロクター&ギャンブルやジョンソンエンドジョンソンに投資してた。だけど結果が出ないから今はギリアドサイエンシズとかアマゾンに長期投資してる」とか言う痛いことを平気で言っちゃうんです。

彼らも最初は「ゆっくりお金持ちになろう」と考えていたのに、結局「早くお金持ちになりたい!」という誘惑に負けてしまったのです。もちろんグロース株の短・中期売買はバリュー株に長期投資するよりも早くお金持ちになれるのも事実です。しかし、ほとんどの投資家は途中で淘汰されるということもぼくたちは知っています。

ぼくらは彼らを笑い者にするのではなく「明日は我が身」と気を引き締めて、今日もつまらない株に投資していかなければなりません。

SPONSORED LINK 

2021年12月11日土曜日

不動産投資の嘘 木村昌慶


書籍の内容をまとめると

  • ホームズのオーナー向けサイト「ホームズ 不動産投資見える!賃貸経営」
  • 不動産投資を投資として捉える場合は、SnapshotとVideoの両方の観点から投資判断をする必要がある
    • FCRとK%
    • 金利が低い/高い→出口時の残債
  • ここでFCRを詳しく説明すると
    • GPI(gross potential income/満室賃料)-空室/未回収損=EGI(実行総収入)
    • =EGI(effective gross income/実行総収入)-Opex(運営費/管理会社への管理料、共有部分の電気代や水道代、各種保守点検費用、固定資産税、都市計画税)=NOI(営業純利益)
    • =NOI(営業純利益)-ADS(annual debt service/年間ローン返済額)=BTCF(before tax cash flow)
    • =BTCF-Tax(税金)=AFCT(after tax cash flow)
    • TAXの計算
      • NOI-金利-減価償却=課税所得*実効税率=税金
  • イールドギャップ=FCR(真実の利回り)とK%(ローン定数)の差を指す
    • 利回り-金利=イールドギャップ(間違い)
    • FCR-k%=イールドギャップ
    • K%=支払い金額(ローンの年数と金利)/借入額
  • 質権設定:火災保険などで保険契約をした物件が被害に遭った時の保険金を請求する権利(保険金請求権)を被保険者が他人(質権者)に質入れすることをいう。この場合、質権者は金融機関になる
  • テナントリテンションコストの方が、新規顧客を付けるよりも安く済む
  • メンテナンスの種類
    • 予防メンテ:業者の繁忙期を外せば、設置費や修理費が安く済む
    • 矯正メンテ:直さないと事故になるメンテナンス
    • 繰延メンテ:出口を1~2年後と考えた時に、そのメンテナンスをしたことによって高く売れるのか、直したところで、売値に関係ないところであればやらない選択肢もある
  • 管理会社:実際に両方を満たす会社を見つけるのは難しい
    • 管理料が安い
    • 客づけができる
  • 売却の際の融資づけの注意点
    • 次の購入者がローンを組めるかどうかが鍵
      • 耐用年数よりもローンを延ばしている
      • 耐用年数-築年数が十分あるか
    • 抵当権以内でないと、次の購入者のローン期間が取れにくくなり、購買者がいなくなる
    • 個人名義での売却だと譲渡税がかかる
      • 不動産譲渡所得税:個人が不動産を売却した時の利益にかかる税金で、所有期間によって税率が変わる。法人には、不動産譲渡所得税はない。
        • 短期譲渡:売却した年の1/1現在で「所有期間5年以下」の場合、所得税と住民税合わせて39%の短期譲渡税がかかる
        • 長期譲渡:売却した年の1/1現在で「所有期間5年超」の場合、所得税と住民税合わせて20%の長期譲渡税がかかる
  • 法人のメリット
    • 法人で最初から購買することは可能
    • 役員報酬で家族へ所得分散できることがメリットとして主張される
      • 役員報酬に対して給与所得者控除が適用され、法人への管理費は損金扱いとなる
    • 役員退職金や生命保険を使った節税対策が可能になる
    • 相続税発生時に土地評価の減額が可能(サブリースと物件所有時)
    • 赤字決算になっても、欠損金の繰越が可能(個人で3年、法人で9年)
    • 不動産投資における法人には、管理法人と所有法人の二種類がある
      • 不動産管理会社:個人もしくは他の法人が所有する賃貸不動産の管理運営を行う法人
      • 不動産所有会社:プライベートカンパニー。保有法人は資産そのものを法人で所有する個人の資産管理会社
  • 減価償却と簿価
    • 法廷耐用年数を全てけいかしたもの
      • 法廷耐用年数*0.2=残存耐用年数
    • 法廷耐用年数を一部経過したもの
      • 法廷耐用年数-経過年数+(経過年数*0.2)=残存耐用年数
    • 木造22年/RC47年/電気設備・給排水衛生設備など15年/エアコンなどの一般的な住宅設備6年

Hooked: How to Build Habit-Forming Products

This book was written almost 10 years ago. Yet it still prevailed his concepts well implemented into a lot of successful products. Based on ...