2021年10月23日土曜日

History in Crisis? Recent Directions in Historiography written byNorman Wilson

 

読んだ。160ページぐらいあった。マルクス主義歴史論とか哲学者カールポパーの反証主義が出たりと、学術的に「歴史」とは何なのかを解説した本。要は、歴史学以外の分野にいて様々な手法や見解が進歩したからそれを取り入れることこそが、歴史だよーっていう本です。間違った要約だったらぜひ指摘してください。



History cures us of provincialism by showing that change is the only constant.
History is to time what anthropology is to space in that differences occur over time.
The otherness of the past is a product of these changes over time.
The historical perspective of this otherness cures us of our provincialism by revealing the uncanniness of our own world.
This memory of the past is necessary because our collective memory defines us.
Therefore we need ambitious and passionate historical who are willing to create new questions and answers. The pursuit of new questions and new histories should prevent history as a field of study from becoming stagnant.

Postmodernism, postcolonialism and the rise in literary criticism of self-defined New historicists all contribute to a new type of history and a new role for history. Postmodernism reveals the fallacies of the literary from that historic as have embraced without questioning for thoousands of years. Moreover, the rejection of the very possibility of universal standards means that standards are historically contingent. Kuhn’s theory of paradigms in science is superseded by the notion that all knowledge is merely linguistic convention. History offers the opportunity for exploring the factors that created the expressions, the range of recipients’ receptions, and the general contingency of knowledge. Knowledge exists within a historical context, so history subsumed all other disciplines: the Archimedean point for evaluating the respective merits of any form of discourse becomes a historical problem. Recent developments in theory do not singnal an end to the pursuit of truths; they instead require analysis of the historical contingency of those truths.

2021年10月10日日曜日

買い物ゼロ秒時代の未来地図 望月智之


株式会社いつもの社長の著作。ECの出店周りの支援業務がメイン。この領域では、知り合いが起業しているしキャッシュを稼ぎやすい事業なんだろう。2021年10月10日で見ると、株価は2296円、上場ゴールみたいな会社になってるなぁ。


内容は小売業界と関わりのある私からすると既知の内容。知らなかった情報は、3万人フォローワーをファンビジネスしたいなら目指すべきらしい。ライブコマース盛り上がっているもんねぇ。ただ、この領域って昔でいう、口コミ>紙チラシ>Blogger>Twitter>Instagram>ライブコマースへの遷移にすぎないからなぁ。競争優位の文脈で語られる、差別化戦略がそのままマーケティング戦略になるパターン。

What>Why, Howがこれまでの時代だったが、Why, How>Whatの時代になると言及している。これには半分同意だけど、半分は多分そんなことにならない。会社としてDTC事業にも関わってきているからこそのポジショントークだと推察。


2021年10月9日土曜日

Why Software Is Eating The Worldを読んで改めて近未来を考えてみた

マーク・アンドリーセンは伝説のVCです。公式なプロフィールは以下になりますが、ビジネスマンなら知っているでしょう。(私は最近知りましたw)

Marc Andreessen is a cofounder and general partner at the venture capital firm Andreessen Horowitz. He is an innovator and creator, one of the few to pioneer a software category used by more than a billion people and one of the few to establish multiple billion-dollar companies.

Marc co-created the highly influential Mosaic internet browser and co-founded Netscape, which later sold to AOL for $4.2 billion. He also co-founded Loudcloud, which as Opsware, sold to Hewlett-Packard for $1.6 billion. He later served on the board of Hewlett-Packard from 2008 to 2018.

Why Software Is Eating The World 


今月のウォールストリートジャーナル紙に、ブラウザNetscape開発したことでも有名なソフトウェアエンジニアで投資家でもあるマークアンドリーセン氏(Marc Andreessen)の寄稿文掲載されました。
”Why Software Is Eating The World“(ソフトウェア世界飲み込む理由と題された手記には、古いビジネスモデルに基づいた産業ソフトウェアの登場によってビジネス転換余儀なくされ、その「ソフトウェア化」の波に乗れない企業は廃業に追い込まれている構図鮮明に描いています。これは以前このブログの「バリュー・チェーンで見えてくる各社の市場参入戦略」でも紹介した、企業の経済活動によって生み出される価値(バリュー)とその連鎖(バリューチェーン)理解することで、各企業の今後の戦略見えていくることと深く関わっています。ソフトウェア産業がこれまで無縁であったような産業まで飲み込んでいるという経済構造の変革期にあって、「あちら側」(古い経済構造)から「こちら側」(新しい経済構造)に企業レベルでも個人レベルでも軸足を移すことの重要性など、アンドリーセン氏の寄稿文はとても深い洞察に満ちています。 

5年後にどうなったかの考察になります。

Software is still eating the world


ようやくマーク・アンドリーセンが2011年にWSJに寄稿された伝説のエッセイを読みました。感想としては、「大学生の時に知りたかったw」です。2016年から社会に出たわけですが、ここまで日本社会までもがソフトウェアに飲み込まれているとは思いもよりませんでした。経営学の人的資本論では、個人のキャリアはピボット可能として語られますが、現実的にスキルセットに互換性があることはほぼなくて、多くは転職に苦しむ世界になるんでしょう。CourseraのIPOを含めたEd tech業界や新薬開発でのHealth careが盛り上がりを見せているタイミングまでもを、ドンピシャで当てるマーク。天才すぎますw


国内の産業へのValuationを見て見ましょう。米国同様な現象は起きつつあります。旧式のコンサルティング会社であるDIの株価が全然伸びないのに対して、ベイカレントやAccenture(米国)の株価は爆上がりです。国内事業をほぼ捨ててIndeedに集中しているリクルートの株価は上昇中です。VC業界も高学歴エリートが行きたい人気転職先になっています。事業承継領域のM&Aもクラウドなり仲介サイトに高いValuationがついています。日々の生活レベルで考えてみましょう。2018年だとまだ電子決済のPaypayもそこまで店側で浸透おらず、Uber eatsもメニューが貧弱でした。しかし、2021年にもなれば電子決済が当たり前で東南アジアで展開しているGrabやGojeckとほぼ同じような世界線になってきました。例えば、マーケティング領域ではMarketing Automationサービスが浸透しつつあり、Data integrationがレガシー領域で進歩しています。同様に、Digital Ad領域では広告代理店の仕事を奪うことを念頭に置いているGoogle marketing platform、Accentureが広告代理店領域にグローバルでは踏み込んでいたり、案の定広告代理店のProfit zoneは消えつつあります。同様なことが、事業会社のマーケティング部でも起きつつあります。つまり、本当に一部の価値貢献業務以外の領域で人が不要になっていくわけです。なお、典型的なPR業務はこの5年で消えました。厳密には椅子の数が減ってアウトソースされたのが正しい説明になりますが。


もはや目先の仕事では関係なくても、たぶんこの10年のうちに、労働市場の大改革が起きるのは確実なんでしょう(労働法が変わるかはわからないけれども)。仕事論を飲み会で語っていた大先輩の仕事が消えて、リストラ対象になるかもしれません。年下に細かいオペレーション作業を振っていたら、自分だけがDigital worldから取り残されてしまうかもしれません。


答え合わせは10年後。


こちらで原文が読めます。

https://a16z.com/2011/08/20/why-software-is-eating-the-world/


Hooked: How to Build Habit-Forming Products

This book was written almost 10 years ago. Yet it still prevailed his concepts well implemented into a lot of successful products. Based on ...